田中公平「GRAVITY DAZE2」音楽手掛ける、無茶ぶりも「悔しいから応えてやろうと」
2012年日本ゲーム大賞・年間作品部門大賞を受賞したゲーム『GRAVITY DAZE』の続編であり最新作、PlayStation(R)4(以下PS4R)用ゲームソフト『GRAVITY DAZE 2』の発表会が19日に都内でおこなわれ、ゲームの音楽を担当した音楽家の田中公平が登壇、前回より質、量ともにグレードアップした音楽制作の目玉や苦労話などを語った。
また、この日は田中公平を中心に5人のプレーヤーで構成されたバンド形式にてミニライブがおこなわれ、劇中曲の3曲が披露された。
『GRAVITY DAZE』は、PlayStation Vitaのジャイロセンサーをコントローラースティックと併用してプレイする重力アクション・アドベンチャーゲーム。
あらゆる方向を「重力の底」と指定することで「空に落ちる」といった感じで移動できるユニークなゲーム感覚が特徴で、合わせて空中都市ヘキサヴィルの美少女キトゥンを中心に展開するストーリーも、大きな好評を得ている。
今回発売される『GRAVITY DAZE 2』は、その内容に大幅なグレードアップがおこなわれており、ストーリーも完結に向けての構成が施されている。
アニメ『ONE PIECE』や数々の特撮戦隊シリーズ、アニメーション、ゲームの音楽を手掛けてきた田中は、前作のゲーム『GRAVITY DAZE』から引き続いて、今回もゲーム中のサウンドトラックを担当。
今回のサウンドトラックは最初から最後まで通すと3時間40分もの大作になっていると語る。
また、ゲーム制作の音楽チームからのオーダーで3分以下の楽曲はなく70曲という大量のリクエストに「言いたい放題だったんですけど、悔しいからそれにこたえてやろうと、それ以上のものを作って書いてしまいました」と、してやったりの表情を見せた。
一方で田中は、本作の音楽の特徴として、各悪役キャラそれぞれに音楽が割り振られており、戦闘シーンにおいて複数の悪役が登場すると、その音楽が同時に鳴りはじめ、一つの音楽を構成するというかなり高度な作曲を施していることを説明しながら「もう作曲じゃなくてパズルですよ。
そういうのを音楽チームはいきなり言うんですよね…」と、その苦労の程を吐露。
対して「海外の方にも評判が良くて、すごい勢いで広がっているのがわかるし、私にとっても大切な作品なんです」と、作品自体を自身の代表作として強くアピールしていた。
またこの日は、2015年9月に制作決定が発表された『GRAVITY DAZE』スペシャルアニメーション企画『GRAVITY DAZE The Animation〜Ouverture〜』の概要や制作スタジオなどの詳細も発表された。
(取材・桂 伸也)