日経平均は6日ぶりに反落、週末前で利食い優勢

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[東京21日ロイター] – 東京株式市場で日経平均は6日ぶりに反落した。
一時1ドル104円台前半へとドル高/円安に振れた為替や、原油相場の落ち着きなどを背景に序盤は買いが先行。
日経平均は5月高値を更新し、取引時間中として4月28日以来、約半年ぶりの水準まで上昇した。

ただ週末要因などから次第に利益確定売りに押され、指数は引けにかけて弱含んだ。

外部環境の改善を背景に序盤の東京市場は堅調。
銀行や不動産など内需株の一角が強含んだが、市場全体としては上値を追う動きは限られた。
日経平均が前日までの5日続伸で値幅461円と急ピッチな上昇となっていたほか、騰落レシオ(東証1部、25日平均)も131%と過熱圏にあり、短期的な高値警戒感が意識された。

後場に入ると先物売りが強まり、日経平均は下げ転換。
来週から発表が本格化する企業決算を見極めたい投資家が多く、週末を控えてポジション調整売りなどが強まった。
後場に1ドル103円台後半へとドル安/円高が進んだほか、GLOBEX(シカゴの24時間金融先物取引システム)で米株価指数先物が弱含んだことも日本株の重しとなった。

もっとも市場の先高観は根強い。
岡三証券シニアストラテジストの小川佳紀氏は「原油価格の上昇に伴うオイルマネーの流入観測やノルウェーの政府系ファンドによる株式比率引き上げ検討などが伝わっており、市場のムードを盛り上げている。
10月に入ってからの海外勢の買い越し基調は来週以降も日本株の支えとなる」とみていた。

個別銘柄では、任天堂<7974.T>が反落。
20日、次世代ゲーム機「ニンテンドースイッチ」を初公開した。
家庭用据え置き型テレビゲーム機としても携帯ゲーム機としても使える点が特徴だが、「事前に話が出ていたこともあり、サプライズはない」(国内証券)といい、前日に期待先行で買われていた反動が出た。

半面、安川電機<6506.T>が続伸し、年初来高値を更新。
20日、想定以上の円高進行を背景に2017年3月期連結売上高予想の下方修正を発表。
ただ、中国市場が予想以上に回復していることを受け、利益予想は据え置いており、評価につながった。

東証1部騰落数は、値上がり723銘柄に対し、値下がりが1117銘柄、変わらずが145銘柄だった。

日経平均<.N225>
終値 17184.59 -50.91
寄り付き 17283.75
安値/高値 17151.98─17288.89
TOPIX<.TOPX>
終値 1365.29 -5.51
寄り付き 1372.64
安値/高値 1362.95─1373.18
東証出来高(万株) 182750
東証売買代金(億円) 20320.26
(杉山容俊)

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