エセ“キュレーション”逃亡続出、WELQに続いてMERYもCAも これはモラル問題ではなく法律問題だ
世間で「キュレーションメディア」と呼ばれているサイトで、問題のある記事を削除するという動きが相次いで起きています。
興味深いのが、そこに至る経緯です。
発端は、「デタラメ医療情報を掲載している」と指摘されたWELQ(ウェルク)。
さすがに、DeNAも東京都から呼び出されてまずいと感じたのか、まず「医療情報に関する記事の信憑性」に問題があるとして、WELQの記事を非公開にしました(削除じゃない)。
ですが、問題の本質はそこじゃないんですよね。
いや、医療系の情報として正しい情報を掲載すべきだというのは、はグーグルでも「YMYL(お金と生活、資産や人生)」という評価項目を作るぐらい大切な点ではあります。
でも、自称“キュレーション”メディアの多くの根本的な問題は、他人のつくったコンテンツをコピペしてちょっと改変して掲載するのが主な手法だという点なのです。
つまり、著作権を理解していないことですね。
どうやらDeNAもそれを感じたらしく、続いて「他サイトからの文言の転用を推奨していると捉えられかねない点がございました」として、同社の運営していた9つのメディア(WELQ、iemo、Find Travel、cuta、UpIn、CAFY、JOOY、GOIN、PUUL)のコンテンツを非公開化しました(削除じゃない)。
そして、DeNAの系列ではあるもののペロリ運営だから別だとされていたMERYも、こっそりと8割以上の記事を削除していたことを、ねとらぼが暴いています(しかも、Internet Archiveとの比較で見つけたというのがスゴいです)。
そして最終的には、MERYのコンテンツをすべて非公開とすることも正式に発表されました(削除ではない)。
さらには、サイバーエージェントの「Spotlight」やリクルートホールディングスの「ギャザリー」も記事を削除しています。
日経新聞でもギャザリーが「全体の約4分の1にあたる1万6000件の公開をやめ」、Spotlightが「全体の数%にあたる医療や健康に関わる記事の公開を中止」したと報じています。