「GOD WARS」、日本より先に繁体中文版の発売日が決定!

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角川ゲームスは、Taipei Game Show 2017のSIETブースにおいて、2017年4月に日本で発売を予定しているPS4向けタクティクスRPG「GOD WARS 〜時をこえて〜」のステージイベントを実施した。

ステージイベントには、角川ゲームス代表取締役社長であり、「GOD WARS」ディレクターの安田善巳氏と、モンスターデザインを手がける竹安佐和記氏が登壇。
ステージでは竹安佐氏が途中まで描き上げられた鳳凰のイラストの仕上げを行ないつつ、安田氏がディレクターとして、新規IPのコンセプトを語るという形で進められ、体験版を2月9日、製品版を4月4日にリリースすることを発表した。

体験版は日本と同日、製品版は日本より先に台湾で発売日が発表される形となった。
単に発表が先になっただけでなく、発売そのものも日本より早くなる見込みで、「ルートレター」に続いて「GOD WARS」もまたアジア重視の姿勢を明確にしている。

体験版のプレイ動画のデモンストレーションでは、すでに繁体中文へのローカライズが行なわれており、開発はかなり進んでいる様子をうかがわせた。
安田氏によればこの体験版は製品相当のクオリティで、シナリオの1部が楽しめるという内容で10時間ぐらいたっぷり楽しめるものになっているという。

体験版のセーブデータは、製品版への引き継ぎが可能で、製品版ではレベル、アイテム、そして引き継ぎ特典を手に入れた状態で、物語を進めることができるようだ。

ちなみに製品版のボリュームはひととおりクリアするだけで70時間、すべてのモードを遊ぶと120時間は遊べるという。
ボリュームたっぷりな理由は、バトルステージの多さと、バトルの数の多さ、それに加えてタクティクスRPGとして思考する時間も踏まえての数字で、将棋のように長考しながら遊ぶゲームになっているという。
ジョブは18、スキルも40以上あり、やり込みプレイができるような設計にもなっているようだ。
その一方で、そんなに時間がないというゲームファンのために「高速モード」も用意。
時間の無い人はこのモードを選ぶことでサクサクシナリオが薦められるようだ。

台湾初出しの情報として、ウラシマやオトヒメ、一寸法師といったキャラクターが公開されたほか、2本のダウンロードコンテンツに関する情報が公開された。
これらは予約特典として準備しているもので、「ゲーム本編クリア後」にプレイできるサイドストーリー的な扱いとなっている。
追加シナリオ第1弾「日向の未来」は、メインキャラクターであるウラシマとモモタロウが洋上で激突するというストーリー。
追加シナリオ第2弾「新たなる敵」は、異国から敵が押し寄せ、キンタロウが立ち向かうというストーリー。
この物語を通じてキンタロウの正体が明らかになるという。

ステージイベントの終盤で、竹安氏が描いた鳳凰のイラストが完成。
安田氏は「角川のロゴにも出てくる華麗な身なりをした幸せを運ぶ鳥です。
ゲームをクリアすると見ることができると思います」とコメントしていた。

ステージイベント後に行なわれたメディアインタビューでは、新規IPらしく、ゲームの基本コンセプトに関する質問が集中した。
安田氏はディレクターのみならず原作も手がけているということで、ゲームのコンセプトについてかなり詳細な解説を行なった。

「日本の神話を題材にした理由は、中国には三国志があり、三国志は日本でも人気が高いが、日本でそういうシチュエーションで物語を表現できないかと考えた。
ゲームには富士の国、出雲の国、日向の国と3つの国が登場するが、富士が縄文時代、出雲の国が弥生時代、日向の国が古墳時代と、それぞれ6,000年軸がズレているものを同一で表現して三国史的に表現したのが『GOD WARS』だという風に考えている。
日本では八百万神という超越した存在を、古来より“神”と呼んでいて、荒神、恵みの神の2種類があり、荒神が火の鳥で、その怒りを沈めることで恵みの神である鳳凰が出てくる。
神に対する2つの捉え方を対比させる形でモンスターを登場させています」
しかし、日本の神話をモチーフにした新規IPは、認知度の点から海外展開のハードルが高いように思われる。
この点についての勝算を尋ねた。

「近年、海外から日本に観光客が来ていただいている状況が続いているが、一番沢山来ているのは台湾のお客さんなんですね。
そういうお客さんは富士山とか京都とか、そういうメジャーな観光地ばかりではなくて、日本人独特の文化、それこそ地方都市のマニアックな場所とか、そういう方向に向かっている。
それは台湾だけでなく、オーストラリア、カナダなど様々なところから来た方もそうだと思うのですが、日本文化のユニークに興味を持っていただける方は少なからずいらっしゃるのではないかと思って、こういうゲームを作りました」と回答してくれた。

最終的にどのようなゲームになり、日本やアジアでどのような評価が下されるのか。
まずは2月9日の体験版を心待ちにしたいところだ。

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