『知られざるカルトホラーゲーム』7選

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プレイヤーを驚かすお化け屋敷的なものから、精神的に追い詰めるものまで様々な種類が存在するホラーゲーム。
今回は、その中でもとびきり奇妙なグラフィックや特徴を持ちつつ、まだ多くのユーザーに知られていない、<STRONG>カルトなホラーゲーム</STRONG>をピックアップしました。
開発者の制作意図不明な『SAD SATAN』や、SF作家ハーラン・エリスンの短編小説『I Have No Mouth, and I Must Scream』をベースにしたもの、そしてPCゲームならではの演出を多様した『IMSCARED』など、ビジュアルや演出でアプローチを行った7タイトルをご紹介します。

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■『SAD SATAN』
開発元:不明 開発年:不明 機種:PC
――開発者の意図が一切不明のゲーム――
検索エンジンなどから検出されないDeep Web(深層Web)と呼ばれるアンダーグラウンドなシーンから発掘されたカルトホラーゲーム。
所々に映画「ハンニバル」と思われる1シーンや英国NSPCC(全国児童虐待防止協会)の写真など様々な写真が所々に表示される不気味な道を歩き続けるというもので、作者の意図や正確なタイトルなどが一切不明です。
また海外サイト Reddit では様々な考察が展開されていました。
入手とプレイにはTor(The Onion Router)などのツールが必要なことに加え、ファイルには何が仕組まれているのかわからないことから自己責任でと呼びかけています。

■『I Have No Mouth, and I Must Scream』
開発元:The Dreamers Guild 開発年:1996年 機種:PC/iOS/Android
――原作者ハーラン・エリスンが出演するホラーゲーム――
1996年10月に発売されたPC向けポイント・アンド・クリック式のアドベンチャーゲーム。
SF作家ハーラン・エリスンの短編小説「おれには口がない、それでもおれは叫ぶ」(ハヤカワSF文庫『死の鳥』に収録)を原作としたタイトルです。
あらすじは、第三次世界大戦のために作られたマスターコンピューター“AM”が自我を持ち、人間を憎んだことから5人を残し人類を絶滅させ100年以上続く拷問の最中にAMからゲームがもちかけられるというもの。
なおマスターコンピューターAMの声は、原作者であるハーラン・エリスン氏自身が担当しており、作家の肉声が聴ける珍しい作品です。
現時点で Steam や GOG.com 、 Google Play 、iTunes Storeにて販売されているため入手は比較的容易です。

■『スウィートホーム』
開発元:カプコン 開発年:1989年 機種:ファミコン
――人気シリーズの原型ともなったタイトル――
カプコンが1989年12月に発売した、伊丹十三総指揮/黒沢清監督の映画『スウィートホーム』を原作としたファミコン用ホラーRPG。
あらすじは、映画原作と同じく有名な画家である間宮一郎の未公開作品を取材するために間宮邸へとやってきた5人のテレビ取材班が、悪霊と化した間宮夫人によって閉じ込められてしまい力を合わせて脱出を目指すというもの。
同社の『バイオハザード』の原型と言えるようなゲームシステムを持ち合わせており、脱出した人数によって変化します。
バーチャルコンソールなどで配信されていないため、実カセットを入手する必要がありますが、価格を無視すれば比較的手に入りやすいタイトルです。

※<STRONG>次ページ: 90年代の粘土人形カルトホラーからSteam配信中の深層Webハッキング系までを紹介!</STRONG>
■『The Dark Eye』
開発元:Inscape 開発年:1995年 機種:PC
――不穏な雰囲気のストップモーションアニメホラー――
1995年に発売されたポイント・アンド・クリック式のホラーゲーム。
3DCGや粘土人形によるストップモーションを駆使してグラフィックを表現しており、独特な色表現がホラー感を演出しています。
エドガー・アラン・ポーの短編小説「アモンティリヤアドの酒樽」と「ベレニス」、「告げ口心臓」の3作品をベースにしており、プレイヤーは犯人と被害者の立場からプレイ出来ます。
しかしながら国内からの入手は難しく、国内Amazonでも販売されていないことから海外から輸入する以外に方法がありません。

■『Pathologic Classic HD』
開発元:Ice-Pick Lodge 開発年:2015年 機種:PC
――疫病の謎に迫るミステリーホラー作品 ――
2015年10月にリリースされたオープンワールドタイプの1人称ホラーアドベンチャーゲーム。
プレイヤーは3名のキャラクターから1人を選び、ある疫病が蔓延した町へと向かい12日間の時間を使い、各キャラクターと会話することで、その原因を探し出すというタイトルです。
本作はクラシック版のグラフィック向上させたHD版で、新たなビジュアルエフェクトやインターナショナル版から削られたテキストなどが復活しています。
Steam から入手可能で、価格は1,280円です。
なお本作のリメイク版も制作されておりPC/PS4/Xbox One向けに、2017年秋にリリースが予定されています。

■『IMSCARED』
開発元:Ivan Zanotti’s MyMadness Works 開発年:2016年 機種:PC
――ゲームと現実の両面で進行する恐怖体験――
2016年1月にリリースされたシンプルなグラフィックに潜む恐怖が特徴の1人称ホラーゲーム。
ホラーゲームに強制終了というメタ要素を足したもので、プレイヤーはホワイトフェイスという謎のマテリアルと建物から脱出するために様々な指示を実行します。
ホワイトフェイスに触れるとデスクトップ画面に戻されると共に、画像ファイルやテキストファイルが生成されるという特殊な演出を備えているため、独特の恐怖感がプレイヤーを襲うでしょう。
入手は、 Steam から可能で価格は398円。
なおGame Joltでは、オリジナルとなる無料版のダウンロードも可能です。

■『Welcome to the Game』
開発元:Reflect Studios開発年:2016年 機種:PC
――検索中に潜む緊張感――
深層ウェブに隠された「Red Room」へとアクセスするために他のディープウェブサイトを探索するアドベンチャーゲーム。
プレイヤーは、架空のPCを操りハッカーによるハッキングや誘拐などに警戒しつつディープウェブリンク集のWebページから8つのコードを集めます。
PCの操作だけでなく部屋内を移動し電気を消し、息を潜める事も必須であるため、緊張感と後ろを振り向きたくなるような恐怖がプレイヤーを襲うでしょう。
入手は Steam から可能で、価格は198円です。

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いかがでしたか? どれも奇妙でカルト的な存在のホラーゲームを挙げてみました。
ゲームの強制終了をホラー演出にした『IMSCARED』や、アングラな深層ウェブをテーマにした『Welcome to the Game』など恐怖へのアプローチ方法は実に多彩です。
読者の皆様も「このゲームが知られていないけれど怖い」や、「メジャーじゃないけれど注目されつつある」などのホラーゲームがあればコメント欄にて教えて下さい。

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