「ポケモンGO」いよいよ日本配信か…京都で渦巻く期待と不安
世界各国で話題のスマートフォン向けゲーム「ポケモンGO」の日本配信を前に、開発に携わった任天堂(京都市南区)の地元、京都市内で期待と不安が交錯している。
ゲームでは利用者が実際の名所旧跡などを訪れるため、観光地の多くは集客効果を期待するが、先行配信した欧米ではトラブルも多発しており懸念の声も上がっている。
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ゲームは、スマホに専用アプリをダウンロードすれば誰でも遊べる。
GPS(衛星利用測位システム)を活用し、利用者は街の特定の場所を訪ねることでスマホの画面上に現れるキャラクター、ポケモンを捕まえて仲間にしていく。
出現場所には公共施設や公園、有名な建物が設定されることが多いという。
伏見稲荷大社(伏見区)は「暴れたり、騒いだりしなければ、ゲーム目的であっても参拝者は歓迎する」と寛容だ。
市も「ゲームをきっかけに京都の街を歩いて隠れた魅力を感じてほしい」(歩くまち京都推進室)と期待する。
ただ、欧米では熱中する利用者が転倒したり、立ち入り禁止区域に入ったり、強盗に遭うなどして騒ぎになっている。
敷地内での「ポケモン捕獲禁止」を表示する施設なども出ている。
京都タワー(下京区)は「出現場所になれば認知度が高まる」と期待しながらも、「迷惑行為には適切に対応する」と慎重な姿勢を見せる。
京都府警も「歩きスマホの増加など、いろいろな問題が出る可能性がある」(生活安全企画課)と警戒する。
日本での配信は「近日中」とされているが、ポケモンブランドの管理会社、ポケモン(東京都)は「マナーを守り、楽しく安全に遊んでほしい」と呼び掛けている。