「ポケモンGO」

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遂にここ日本でも「ポケモンGO(Pokemon GO)」の配信が開始となった。
ここ2〜3日は「今日配信か?」とマスコミも踊らされっぱなし。
「ポケットモンスター」ファンとしても気が気では無かっただろう。

個人的には六本木で「Pokemon GO」の発表会が開催された時を今も覚えている。
そのムービーが流された瞬間ワクワクしたものだ。
それが確信に変わったのはフィールドテストだった。
初めて自分の部屋にヒトカゲが現われた瞬間は忘れられない。
言葉にすれば「ゲーム内のものだったポケモンが“そこ”にいる!」となるが、感情的にはその言葉以上の感動がある。
ニュースなどで流されている、やれ「海外でブーム」だとか、「任天堂の株価がアップした」とか、正直どうでもいい。
このエポックメイキングな感動を共有したいんだ!
ポケモンが“そこ”にいる感動は様々だ。
マクドナルドで休んでいるとブルッとスマホが震え、画面を見てみるとテーブルの上にポッポがいる! 「かわいい!」と叫んでしまうことだろう。
橋の上を歩いているとまたまたブルッとくる。
見てみるとそこには「コイキング」が飛び跳ねている。
これには爆笑だ。
街中を歩いていると急にブルッときて見てみると道路には「クラブ」がいる。
「結構デカいな!」と恐怖すら感じるのだ。
これらはすべて筆者が体験したことだ。
自分もプレイするまでは頭でその状況はわかっているつもりだったし、冷静に判断できているつもりだった。
しかし、「Pokemon GO」の画面を見た瞬間吹き飛んでしまった。
想像力溢れるゲームファンであれば、より感動を味わえるだろう。
皇居のお堀に「ギャラドス」がいるんですよ! これが楽しくないわけがない!
■捕まえる楽しみ! 集める楽しみ!
「Pokemon GO」はGPSの位置情報システムと地図などが連動したゲームで、外を歩いていると画面には地図が映し出されている。
その中にポケモンがおり、タップするとカメラを通して実際の景色の中にポケモンが登場。
これに「モンスターボール」を使って捕まえていく。

画面にポケモンが登場すると2重のサークル(円)が表示される。
色の付いたサークルはリアルタイムに大きくなったり小さくなったりする。
これに合わせてタイミング良くモンスターボールを投げる。
投げ方は簡単で、指でモンスターボールをタップして、ポケモンに向かって弾くのだ。
ポケモンもただじっとしているわけではない。
威嚇したり跳んだり跳ねたりする。
タイミングが悪いと、ポケモンがしっぽでモンスターボールを弾いて、捕まえられなかったりする。
ポケモンの動きを見ながらモンスターボールを投げるのがコツだ。
ちなみに投げ方が悪いとそれたり、ポケモンに届かなかったりする。

ちなみに、ポケモンを捕まえられても失敗しても、モンスターボールを1回投げると1個消費する。
10個モンスターボールを持っていて、10回投げればモンスターボールは手元から無くなってしまう。

今回プレイしてみて「フィールドテストの時よりかなり捕まえやすくなったなぁ」と感じたのだが、それでも強力なポケモンは一筋縄ではいかない。
2重のサークルの内側にある色つきのサークルの色によってある程度判別できるが、緑色のポケモンは1個のモンスターボールで捕まえることができるが、黄色のサークルのポケモンはなかなか手こずったあげく、カイロスなどは取り逃がしてしまった。
初めて取り逃がしたポケモン、それはカイロス。
君のことは忘れないだろう……。

モンスターボールを補充する方法は大きく2つある。
1つは課金で購入する方法だが、もう1つは「ポケスポット」と呼ばれる地点で補給する方法だ。
街中にはあちこちに「ポケスポット」が設置されている。
ちょっとしたランドマークがそのまま「ポケスポット」になっていて、その場所に行くと画面上にそのランドマークの写真が表示されるので、それをクルクル回転させれば良いのだ。
するとモンスターボールをはじめ、げんきのかけらなど様々なアイテムをもらうことができる。
「ポケスポット」のアイテムはしばらく経てば補充されるので、無くなることはない。
地道に街中を歩き回り行く先々のポケスポットでクルクル回していけば、まずモンスターボールがなくなることはないだろう。

ポケモンを捕まえて集める楽しみは格別だ。
ポケモン図鑑が埋まっていくのににんまりすることだろう。
また、ポケモンを捕まえると「登録されました」と表示される。
このとき画面にはまだ捕まえていない同種類のポケモンがほんの少しシルエットで表示される。
これがまた「ああ、こんなポケモンがいるんだ、この世界のどこかに!」と収集欲を煽ってくれる。

■育てる楽しみ!
「Pokemon Go」でもポケモンを育てて強くしていける。
「ほしのすな」と各ポケモン毎に異なる「アメ(たとえばドードーであれば『ドードーのアメ』)」をつかって強化していくことができる。
さらにより多くのアメを使って進化させることも可能だ。

少し話しは戻るが、街中を歩いているとたくさんのポケモンがいる。
表示されるのを見ていると、周りにコクーンが3匹もいる! その時こう思うだろう「またおまえかー!」と。
だが、今回このコクーンを捕まえても無駄にはならない。
というのも捕まえたポケモンを「博士に送る」と、そのポケモンのアメを交換して送ってくれるのだ(もちろん送ったポケモンは帰ってこない)。
ポケモンを進化させるためには、基本的にはアメが50個も必要で、必要な時に手元にないことが想像できる、日頃からコツコツとアメを集めておくと良いだろう。

このほかにもタマゴを孵化させると言った要素もある。
フィールドテスト時には「ふかそうち」にタマゴを入れて歩く距離で孵化させていたが、今回2時間プレイした程度ではこの要素がオープンとならず試すことができなかったのは残念だ。
しかし、ゲームには様々な要素があり、プレーヤーのレベルに応じてできることは尽きないということだろう。

■バトルの楽しみ!
そしてバトルする楽しみだ。
街中にはポケスポットに混じってひときわ大きな建物がところどころに目に付く。
そこにはポケモンが表示されているが、これがジムだ。

プレーヤーは、レベル5になると3つあるグループのいずれかに所属することになる。
3人の特徴あるリーダーの元活動することになる。
街中のジムには他にプレイしているプレーヤーがいることが多い(まだゲームが始まったばかりなので誰もいないジムもあるが、この場合白く表示される)。
同じグループのジムではこのジムのリーダーと戦って名声を上げることができる。
逆に別のチームのリーダーがいれば、バトルをすることで名声レベルを下げることができる。

まだサービスが始まったばかりなので、有利なタイプのポケモンをぶつける程度でバトルの戦略などについては皆手探り状態だが、多くのプレーヤーがたくさんのポケモンを捕まえ、強化を繰り返し自慢のポケモンが揃った頃には、より熱いバトルが繰り広げられるだろう。
おそらく今後はグループ間でのバトルなど、様々なイベントも計画されているのではないかと思う。
「Pokemon GO」の世界は広がり続けるのだ。

■音楽は増田順一氏が手がける!
本作の音楽も印象深い要素の1つだ。
音楽を手がけたのはポケモンファンで知らない人はいないだろう、増田順一氏だ。
増田氏はE3のトークショーで「歩くことを想定してテンポの速い音楽を考えました」と仰っていた。
その言葉通り歩くのが苦にならない軽快な楽曲となっている。
非常にさわやかな印象で、日頃重い足を引きずりともすれば立ち止まりがちな出社の道もスキップで駆け抜けられそうな印象の音楽だ……言いすぎか?
これがポケモンと出会うといつものバトルの音楽に切り替わり熱いものを感じる! 一瞬で盛り上がるのは“三つ子の魂百まで”と言うか、体にしみこんでいると言うことだろう。
また捕まえた後にもおなじみの音楽が流れ、ファンはホッとするだろう。

■プレイにはいろいろ気をつけて……
すでにいろいろ言われていることだが、外に出てプレイするゲームなだけにこれまでとは勝手が違うことも多い。
まず、スマホを見ながら歩くのは絶対に禁止だ。
少しプレイすればわかると思うが、実はずっと画面を見ている必要は無い。
ポケモンが現われたり何かあればスマホがブルッと震えて教えてくれるのだ。
ブルッと震えたら周りを見回して道の端に避けるなりして、安全な場所でじっくりと見れば良い。

それと、今一度プレイしている姿を客観的に想像してもらいたい。
普段は人もまばらな住宅街できょろきょろしていたら、それは怪しいだろう。
自分の姿を客観的に想像することができれば、「プレイする/しない」ではなく、どのように「プレイすれば良いか?」がわかってくるはずだ。

そして最後にもうひとつ。
情報管理の重要性はすでにあちこちでも言われているが、あまり指摘されていないことの1つにSNSでの写真の管理が挙げられる。
珍しいポケモンを捕まえてスクリーンショットを撮影し公開……する前に少し考えて欲しい。
自分の家の周りを含め、それは自分の行動範囲を晒していることになる。
何かあってからでは遅いので、よく考えてからアップすることをお勧めしたい。

とはいえ、ごく個人的には思っていた以上に現実世界とリンクしたステキなゲームだと思う。
頭でっかちにならずに、ポケモン達とふれあって、現実世界とゲームの融合を楽しんで欲しい。

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