慰霊の場 ポケGO削除要請
世界的に人気のスマートフォン向けゲーム「ポケモンGO(ゴー)」でプレーヤーが集まる仮想空間上のスポットが長崎市の平和公園周辺に配置され、市が削除するよう、ゲームを開発した任天堂側に要請したことが25日、分かった。
市は「平和公園は原爆犠牲者を慰霊する場所。
ゲームをするために集まるのはそぐわない」としている。
ポケモンGOは衛星利用測位システム(GPS)を使って外を歩き、現実世界を舞台にモンスターを捕まえて集めるゲーム。
スポットには、アイテムを入手する「ポケストップ」と、モンスターを育てる「ジム」の2種類があり、公共施設や観光地などに仮想空間が設定されている。
平和公園周辺では、原爆資料館や平和祈念像、犠牲者の慰霊碑などがスポットとなっており、ゲームを楽しむ人もいる。
市平和推進課によると、ゲームの国内配信が始まった22日に職員が実際にプレーし、平和公園周辺に十数カ所のスポットを確認。
25日、ゲームの専用ホームページからメールで削除を求めた。
同社側からメールを受け取った通知が届いた。
ポケモンGOを巡っては、夢中になったプレーヤーが立ち入り禁止区域内に入ったり、事故に遭ったりするなどのトラブルが続出している。
同課は「公園内でのトラブルは把握していないが、事前の対策として申し入れた」としている。