「増益」半減、円高で下方修正相次ぐ 京都、滋賀50社決算予想

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京都、滋賀に本社を置く3月期決算の上場企業50社(金融を除く)のうち、2017年3月期に経常増益か黒字転換を予想する企業が9月中間段階で27社(54・0%)に上ることが15日、京都新聞社の集計で分かった。
期初は33社(66・0%)に上っていたが、想定を超える円高で輸出や海外事業の割合が高い企業の収益が押し下げられ、業績予想の下方修正が相次いだ。
増益予想は25社(50・0%)、黒字転換は2社(4・0%)。
日本電産(京都市南区)は、自動車やスマートフォン向けモーターの好調が円高の影響を吸収するとした。
洋傘製造卸のムーンバット(下京区)は輸入コストの低下を見込む。
減益予想は22社(44・0%)。
ゲーム機大手の任天堂(南区)は円高で為替差損が発生し、当初の増益予想を転換させた。
アパレルのキング(下京区)は、消費低迷が長引く影響を織り込んだ。
赤字はゼロ。
決算期変更で対象外も1社あった。
売上高予想は増収が28社(56・0%)、減収が21社(42・0%)。
企業の合併・買収(M&A)や順調な新製品販売で上乗せを見込む企業がある一方、円高による海外売り上げの目減りが響くケースも多い。
今後の経済情勢は、米国のトランプ次期大統領の就任や新興国経済の減速といった不安要素を抱えるだけに、各社は合理化や研究開発で経営体質の強化を急ぐ構えだ。

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