日経平均は反発、押し目買いで底堅さ維持

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[東京24日ロイター] – 東京株式市場で日経平均は反発した。
円高進行に一服感が広がるなど外部環境の落ち着きを背景に朝方は小反発スタート。
寄り後には指数が下げに転じたが、後場に入ると押し目買いなどで再びプラス圏に転じ、底堅さを保った。

一方で投資家の様子見姿勢は引き続き強く、東証1部の売買代金は今年2番目の低水準となった。

24日午後2時に2016年4─9月期連結利益予想の上方修正を発表した大成建設<1801.T>が上昇したほか、旭化成<3407.T>や日産化学工業<4021.T>など化学株の一角が年初来高値を更新。
決算発表をにらんだ個別株物色がみられるといい、市場全体の底堅さにつながった。
セクターでは水産・農林や倉庫・運輸、繊維などがしっかりだった。

一方、トヨタ<7203.T>やメガバンクなど主力株は小幅安となり、指数の上値を押さえた。
前日比0.29%高となった日経平均に対し、TOPIXコア30<.TOPXC>は横ばい、ラージ70<.TOPXL>は同0.02%高にとどまった。

東証1部の売買代金は1兆5658億円と今年最低だった5月30日の1兆5604億円に次ぐ低水準。
市場では「日米企業決算を見極めたい投資家が多く、方向感が定まらない。
目先は日経平均1万7000円台の値固めが続く」(東洋証券ストラテジストの檜和田浩昭氏)との声が出ていた。

個別銘柄では、2016年4─9月期連結業績予想の上方修正を発表した大日本住友製薬 <4506.T>や小林製薬 <4967.T>などがしっかり。
自社株買いを発表したアツギ<3529.T>も上昇し、一時、今年2月の高値に顔合わせした。

半面、任天堂<7974.T>が続落。
2016年4─9月期の連結業績は純利益が300億円程度と前年同期の2.6倍になったようだと報じられたが、株価へのインパクトは乏しく、前週末から続いている利益確定売りが優勢だった。

東証1部騰落数は、値上がり1231銘柄に対し、値下がりが619銘柄、変わらずが135銘柄だった。

日経平均<.N225>
終値 17234.42 +49.83
寄り付き 17216.56
安値/高値 17162.21─17244.74
TOPIX<.TOPX>
終値 1367.61 +2.32
寄り付き 1366.62
安値/高値 1361.51─1368.7
東証出来高(万株) 140713
東証売買代金(億円) 15658.3
(杉山容俊)

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