<ポケモンGO>「歩きスマホ」事故警戒 警視庁、街頭指導
海外で人気の任天堂のスマートフォン向けゲームアプリ「ポケモンGO(ゴー)」が22日、ついに日本に上陸した。
これを受けて警視庁交通部は急きょ同日、ゲームをしながらの危険な「歩きスマホ」をしないよう呼び掛ける異例の街頭指導を実施する。
情報セキュリティー会社は大量に出回る偽アプリへの注意を呼び掛けている。
東京・秋葉原のマクドナルド店舗前にいた茨城県つくばみらい市の男性会社員(30)は「スマホを眺めていたら配信に気づき、話題になっているのですぐにダウンロードした。
これから遊んでみたい」と期待を膨らませていた。
日本マクドナルドホールディングスは任天堂と提携し、全国の店舗でゲームのアイテムを入手できるサービスなどを提供する。
歩きスマホによる事故を警戒する警視庁は22日午後3時から、東京・新宿駅西口で通行人にチラシを配りながら注意を呼び掛ける。
同庁によると東京都渋谷区で5月、スマホをいじりながら歩いていた30代の女性が交差点に進入し、車にはねられる事故があった。
女性は軽傷で済んだが、同庁の担当者は「大事故につながりかねなかった。
(ポケモンGOで)同様の事故が増加するのではないか」と心配する。
一方、情報セキュリティー大手トレンドマイクロの調査によると、ポケモンGOの偽アプリがインターネット上で少なくとも43種類出回っている。
同社は「安易にダウンロードしないで」と注意を呼びかけている。
同社によると、43種類はグーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」向けで本物とアイコンやタイトルを似せ、少なくとも1種類は正規のマーケットで配布されていた。
このうち19種類は、ダウンロードすると勝手に他の不正アプリがインストールされたり、端末をウイルスに感染させたうえで遠隔操作で個人情報を抜き取ったりする。
残り24種類は正規のアプリを改造したもので、ゲームとしての機能は同じだが、広告を表示させて不正に収入を得ようとするアプリだった。
同社の鰆目(さわらめ)順介シニアスペシャリストは「これまでも話題性のある事件やイベントを『えさ』にサイバー攻撃を仕掛ける事例は多くあった。
アプリは正規マーケットなど信頼できるサイトからダウンロードし、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などから誘導される不審なサイトにはアクセスしないよう気をつけてほしい」と話す。