復刻版ファミコン/4K対応PS4プロ 新旧ゲーム機そろい踏み
■ユーザー囲い込み狙い同日発売
ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は10日、主力ゲーム機「プレイステーション(PS)4」の映像表現を強化した改良版「PS4プロ」を発売した。
任天堂も同日、約30年前に発売して大ヒットした家庭用ゲーム機ファミコンを手のひらサイズで復刻した「ニンテンドークラシックミニファミリーコンピュータ」を発売。
最新鋭と懐かしのゲーム機の復刻版が、くしくも同じ日に登場した。
PS4プロは、フルハイビジョンの4倍の解像度を持つ「4K」、明るさの表現が豊かになる「ハイダイナミックレンジ(HDR)」機能を備えたテレビに対応。
一般的なテレビでも画像が切り替わるスピードを速くした。
PS4につないで仮想現実(VR)ゲームを楽しめるゴーグル型端末「PSVR」も「プロ」だとより表現力が上がる。
価格は4万8578円。
復刻版ファミコンの大きさは「元祖」の約60%に小型化し、昭和58年から平成5年までに発売された「スーパーマリオブラザーズ」や「パックマン」など往年の人気ゲーム30作品を内蔵。
価格は6458円。
ゲーム雑誌「ファミ通」を発行するカドカワの浜村弘一取締役は「両社はユーザーコミュニティーの維持・活性化を競っている」と、新旧のゲーム機が同時に登場したのは偶然ではないと指摘する。
PSは4世代目だが、これまでは代替わりの際に利用者が他のゲーム機に流れるリスクがあり、バージョンアップを繰り返す戦略に転換したとの見立てだ。
(高橋寛次)