LINE株、任天堂株が悩ましい
次に、今後について考えてみましょう。
海外投資家の買い越しが続くかは、本格化する4-6月期決算の動向と日本の景気対策次第と考えられます。
決算の数値は円高と内需などの不振から芳しくない数値になりそうですが、株価にはある程度織り込まれていると思われます。
むしろ、次の展望をどう描くのか、企業からのメッセージを期待しているのでしょう。
マクロ的には、円高を緩和するような金融政策が打てるのかに注目していることでしょう。
実は、筆者は海外投資家よりも個人の動向を気にしています。
まず、鳴り物入りで15日に上場したLINE は、7月22日の株価が3,945円で引けています。
これは公募価格3,300円を上回っているので、IPOで入手しそのまま保有している投資家には余裕があると言えます。
しかし、上場後じり安で推移しているため、いったん売却すべきか気にしている投資家が増えているものと思います。
LINE株上場後、LINEに関連する話が影を潜めた主因は、ポケモンGOのヒットです。
任天堂 の株価が急騰しましたが、7月22日に任天堂から業績への影響は軽微で現在の会社計画を修正する予定はないとのプレスリリースがありました。
任天堂株には個人投資家の一部も参加していると見られることから、このプレスリリースが物色意欲を削ぐことになりかねません。
個人投資家は、相場の下落局面で逆張り投資家として信託銀行と事業法人とトライアングルで相場を支えてきました。
任天堂やLINEの動向でその逆張り力が削がれないのかどうか、しばらく注目しておきたいと考えます。