今月のイチオシは「Grim Fandango Remastered」
「PlayStation Plus」で無料配信されているタイトルのなかでも、プレイステーション 4(以下、PS4)用のタイトルをピックアップしてお届けする本コーナー。
今月とくに注目したいタイトルの紹介とともに、「プレイステーション オフィシャルサイト」で開催されている「PS Plus Challenge!」の達成についても解説していく。
11月の「PS Plus Challenge!」対象タイトル2本のうち、「ウイニングイレブン 2017」はゲーム本編を購入したユーザーを対象としているので、今回は「Grim Fandango Remastered」をご紹介しよう。
なお、賞品は先月と同じく「PS Storeチケット」1,000円分が、抽選で100名にプレゼントされる。
「ウイニングイレブン 2017」のスペシャルチャレンジ100名と合わせて、合計200名に獲得のチャンスがある。
具体的な応募方法については、「PS Plus Challenge!」の公式ページを確認してほしい。
また、記事の後半ではPS4用フリープレイソフトのなかからオススメの1本を紹介。
今回は、2013年に発売されたインディーアドベンチャーゲーム「Gone Home: Console Edition」にスポットを当てている。
数々の賞を受賞した2013年を代表する1作なので、こちらも併せてご覧いただければ幸いだ。
■「Grim Fandango Remastered」の「PS Plus Challenge!」に挑戦■家族はどこへ消えたのか?空白の1年を追うAVG「Gone Home: Console Edition」
今回ご紹介するもう1本も、やはり海外発のAVG。
冒頭で触れたとおり、こちらも数々の賞を獲得したタイトルで、かなり遊びごたえのある作品になっている。
期間限定とはいえ、PS Plus会員なら今月は名作2本が無料で遊べるのだから、AVGファンには当たり月と言える。
物語の始まりは1995年6月7日午前1時15分。
1年間の海外生活を終えて帰宅したケイティだったが、深夜にもかかわらず、自宅には誰もいなかった。
ケイティがいない1年のあいだに、いったい何かあったのか。
無人の家を探索するうちに、少しずつ物語の全貌が見えてくる。
ストーリーを聞くだけでもおもしろそうな本作は、一人称視点でゲームが進んでいく。
左スティックの移動と右スティックのカメラワーク変更を使って家のなかを探索し、家族の痕跡を見つけ出す。
何かを調べるときは、画面の中央にある照準点を調べたいものに合わせて×ボタンを押せばいい。
本作は強大な敵が出てくるわけでも派手なアクションがあるわけでもない。
誰もいない自宅をひたすら探索する作業は、ややもすれば地味にさえ感じてしまう。
ところがどうして、これがなかなかにおもしろいのだ。
まず自宅の探索だが、細部にいたるまでしっかり作り込まれているので、非常にリアリティがある。
たとえば、ケイティが自宅に帰ってきたときは、一部の消し忘れをのぞき、ほとんどの電気が消えた状態。
まずは電気をつけて部屋を明るくしたほうが探索しやすいのは言うまでもない。
また、BGMがほとんど流れないのも本作の特徴だ。
誰もいない家なのだから、静まり返っているのが当たり前。
ふだんのBGMがないゆえに、扉を開けるときや留守電を再生したときに聞こえてくる効果音・キャラクターの音声が鮮烈になる。
そして、ときおり轟く雷鳴。
些細なことかもしれないが、これらの積み重ねがリアリティと臨場感を生み出し、ゲームそのものを重厚なものにしている。
ストーリーも練られている。
誰もいない家を探索中、家族からケイティに宛てたメモや手紙、妹サムの日記などが見つかっていく。
これらを読んでいると、文字越しにアメリカの裕福な家庭が見えてくるようだ。
そんな幸せそうな一家にいったい何があったのか?彼らはどうしてケイティの帰宅を待たずに姿を消してしまったのか?謎への関心はいや増すばかりだ。
ちなみに、今回PS Plusで無料で配信されている「Console Edition」は、PC版の有志翻訳で開発陣から高い評価を受けた伊東龍氏と武藤陽生氏の日本語訳がベース。
さらにPS4用のトロフィーも追加されている。
プレイ中は、まるで優れた小説や漫画を読んでいるようなワクワク感を受ける1本。
難易度は決して低くないが、最初から明かりをオンにしたりカギを開けた状態にできるなど、初心者向けの救済措置もとられている。
AVGに慣れていなくても気軽に遊べるので、ストーリーに興味を持った人は、ぜひ一度プレイしてみよう。