日経平均は反発、円安で主力輸出株に押し目買い
[東京13日ロイター] – 東京株式市場で日経平均は、反発。
円相場が弱含み徐々に大型外需株に押し目買いが波及した。
先物への断続的な買いも指数の押し上げに寄与した。
買い一巡後は週末を控えたポジション売りが出て伸び悩んだ。
小売、パルプ・紙、電気・ガスなど内需セクターが業種別上昇率の上位を占めた。
TOPIXも反発した。
ニューヨーク外為市場で一時113円台をつけたドル/円が、東京時間には115円台まで戻し、朝方軟調だった一部主力輸出株がプラスに転じるなど地合いは終始堅調だった。
日経平均は後場寄りに一段高となり、上げ幅は一時160円を超えた。
先物主導で上昇し、裁定取引絡みの買いが現物株にも波及した。
ファーストリテイリング<9983.T>、ファナック<6954.T>などの値がさ株や、好決算を発表したセブン&アイ・ホールディングス<3382.T>が上昇。
3銘柄で約45円日経平均を押し上げた。
指数は前日に下回った25日移動平均線(1万9233円19銭=13日)を回復し投資家心理は好転したが、後場中盤以降は上値がやや重くなった。
市場では「出遅れた国内の機関投資家が押し目買いを入れてきた。
徐々にだれてきたということは海外勢の買いではないと想定される。
トランプ次期大統領が先日の会見で貿易不均衡について日本を名指しで批判したことで、円安が進みにくいと判断したのだろう」(みずほ証券シニアテクニカルアナリストの三浦豊氏)との声が出ている。
個別銘柄ではタカタ<7312.T>がストップ高。
同社が欠陥エアバッグ問題をめぐる不正を認め、10億ドルの和解金を支払う見通しとなったことが明らかになった。
早ければ13日にも米司法省と合意するもよう。
エアバッグ問題が一段落し、同社の経営環境が改善するのではという期待から買いが入った。
半面、任天堂<7974.T>が急反落。
同社は13日、新型ゲーム機「ニンテンドースイッチ」を3月3日に発売すると発表した。
価格は2万9980円。
発表イベント中の株価はマイナス圏で推移しつつも下値の堅さをみせていたが、高めの価格設定を嫌気した売りに押された。
東証1部騰落数は、値上がり1211銘柄に対し、値下がりが613銘柄、変わらずが180銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 19287.28 +152.58
寄り付き 19174.97
安値/高値 19156.93─19299.36
TOPIX<.TOPX>
終値 1544.89 +9.48
寄り付き 1534.18
安値/高値 1533.2─1545.64
東証出来高(万株) 160020
東証売買代金(億円) 22566.06
(辻茉莉花)