「トランプ」氏と聞いて思い浮かぶ「あのカード」、何か関係あるの? 日本で起きた150年前の勘違い

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日本語と英語では、「トランプ」という言葉の意味が違います。
英語のtrumpは、名詞では「切り札、奥の手」などの意味があり、動詞だと「やっつける」などの意味で使われます。
日本でいうトランプのことは「(プレイング)カード」といいます。

日本で「トランプ」と呼ばれるようになったのは、江戸時代以前、百人一首や花札、ポルトガルから伝来した「かるた」が一般的だった中、明治時代になって「西洋骨牌(かるた)」として輸入された時のある勘違いが影響しているようです。

「日本国語大辞典」(小学館)は、そのカードで遊んでいた外国人が切り札の意味で「トランプ」と言っていたのを聞いて名称として広まった、と説明しています。

1907(明治40)年に出版された「世界遊戯法大全」にも、「誤って骨牌全体の名となったらしい」とあります。
ちなみにこの本は世界の遊びを紹介しており、ポーカーやばば抜きが、当時から遊ばれていたことを知ることができます。

明治期の新聞でも、トランプという呼び名や商品紹介が、すでに記事や広告に登場しています。

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