『GRAVITY DAZE 2』“空へ落ちる”感覚と、グンと向上した操作性が快感! 総まとめ&インプレッション
文:ライター ウワーマン
●『GRAVITY DAZE 2』って、いったいどんなゲーム?
重力を操り、広大な世界を自由に“落下”する斬新なシステムが話題を呼び、愛され続けているアクションアドベンチャー『GRAVITY DAZE』。
その続編であり完結編であるPS4用ソフト『GRAVITY DAZE 2/重力的眩暈完結編:上層への帰還の果て、彼女の内宇宙に収斂した選択』が、いよいよ本日2017年1月19日に発売!
そこで今回は、本作がいったいどんなゲームなのかを紹介すべく、前作経験者のライター・ウワーマンが、これまでに公開された情報のまとめを、体験版のプレイインプレッションを交えてお届けする。
シリーズ経験者も、「じつは気になってたんだよね」という未経験者も、この記事を読んでどんな内容なのか再確認してみてほしい。
●空へ向かって落ちる独特の操作感覚
主人公は“重力姫”ことキトゥン。
見た目は褐色の肌に金髪というエキゾチックな少女。
すぐ騙されたり調子に乗ったりする食いしん坊キャラだが、困っている人を放っておけない性格で、騒動に巻き込まれながらも人助けに奔走。
街の人々からは概ね愛されている。
本作最大の魅力は、そんなキトゥンが重力を操ってくり出す使う数々のアクション。
なかでも特徴的なのは、空中での移動だ。
ただし、空を自由に飛ぶのではなく、スカイダイビングの要領で“落下”して、目標地点へと移動していく。
キトゥンはR1ボタンを押すと空中浮遊を始め、指定した方向へ重力を向けられる能力を持っている。
そのため、真上に重力を向ければ空へ向かって落ちていき、落ちた分だけ移動ができるというわけ。
この重力コントロールが、“空へ落下する”という何とも言えない操作感覚を生み出し、多くのプレイヤーを魅了しているのだ。
重力を建物の方向に向けていれば、忍者の如く、壁を地面に見立てて自由に走り抜けることもできる。
『GRAVITY DAZE 2』では、高い段差があっても自動的に乗り越えたり、壁を蹴って縁にしがみついたりできるようになっており、走る際でもスピード感が損なわれにくい改良が施されている。
走るスピード自体も前作よりかなり速くなった。
●重力を操る多彩な攻撃手段
重力を操る能力は移動だけでなく、さまざまな攻撃にも使うことができる。
時としてキトゥンは敵対する勢力や兵器、謎の生命体“ネヴィ”らと激しい戦闘をくり広げていくのだ。
まずは前作にもあったベーシックな技からご覧いただこう。
それぞれが、使いやすく洗練されている点にも注目してもらいたい。
■重力キック
空中浮遊の状態から、好きな方向へ狙いを定めて勢いよく移動しながらキックを放つ。
『2』ではホーミングサークルがエイムをアシストしてくれるため、より狙いを付けやすくなった。
地上、空中を問わず全方位的に放てるので、前作で使い勝手のよかった技ナンバーワンだ。
攻撃を連続ヒットさせたときの爽快感もナンバーワン。
■重力グラブ&重力スロー
重力グラブで周囲の物を引き寄せ、重力スローで投げつけることができる。
強力だが、使うにはコツが必要だった前作と比較して圧倒的に利便性が向上。
重力グラブを使用した際に空中浮遊しなくなり、物が近くになくても遠くから強引に引き寄せてくれるようになったのは本当にすばらしい。
空中でも物を補充できる場合もあるし、残弾数も視認できるしで、至れり尽くせり。
■必殺技
ゲージが満タンになると、必殺技をくり出せる。
写真は体を回転させながら体当りするスクラッチトルネード。
ホーミングサークルのおかげで、容易に連続ヒットが可能になった。
『2』では必殺技の選択の幅がかなり広がりそうだ。
■重力スライド
坂を滑るように高速移動できる技で、こちらはおもに移動に使用する。
L2ボタンのみで発動可能になったため、誤って回避を発動してしまう心配がなくなってうれしい。
●重力特性でアクションが変化
『GRAVITY DAZE 2』では、タッチパッドで“重力特性”の切り替えが可能。
切り替えると、キトゥンの見た目のほか、移動や攻撃、必殺技など、前述の基本アクションがすべて別モノへと変化し、多彩さを増す。
状況に応じて切り替えを行えば、敵と有利に戦えるようになったり、マップ上のギミック(隠されたルートを発見するなど)を発動させたりできる。
なお、重力特性はストーリーが進展することで順次アンロックされていく仕組みだ。
■ユピトールチューン
タッチパッドを下方向にフリックすることで変身。
かかる重力が大きくなり、動きが遅くなる代わりに、攻撃力が大幅に増加する。
重力キックは多くの敵をまとめて倒せる重力波動キックに変化。
重力グラブは周囲の物を圧縮して巨大な塊にした破片弾を投げられるようになる。
また、重力スライドを使うと敵を蹴散らして進めるため、大量の敵が出現した際に役立つ。
■ルーナチューン
タッチパッドを上にフリックでチェンジする姿。
かかる重力が小さくなって高速移動や大ジャンプができるようになる。
街の探索など、普段使いに丁度よさげな特性だ。
動きが素速い敵にワープで近づいて攻撃できるワームホールキックや、当たると重力渦をを発生させて敵を足止めできるボルテックススローなどが使える。
重力スライドは建物の壁もそのまま滑れるようになるので、障害物の多そうな場所で重宝しそうだ。
●かつてのライバルと共闘
重力カラスのクスィを連れた長髪の少女、クロウ。
前作ではライバル的な存在としての印象が強かったが、今回は頼もしいパートナーとして登場する。
共闘のシチュエーションも数多く用意されている模様で、キトゥンのアシストをするように立ち回ってくれるようだ。
もちろん、とどめの一撃であるフェイタルムーブもいっしょに発動してくれる。
大見得を切るド派手な発動の演出は、かなり必見。
また、3月にはクロウをメインキャラクターに据えた無料の大型ダウンロードコンテンツが配信。
初めてクロウを操作できる点にも注目してほしい。
前作の後の世界で方舟に囚われたロストチルドレンを救うために奮闘する。
『GRAVITY DAZE 2』大型DLCとなる『Alternative Side :時の箱舟 – クロウの帰結』、2017年3月無料配信決定
DLCの話をしたのでついでに言うと、『GRAVITY DAZE 2』にはゆるい繋がりが感じられる非同期オンライン要素があり、特殊なサイドミッションとして“採掘”を楽しむこともできる。
これは複数の採掘場からひとつを選択し、プレシャスジェムやタリスマン原石を収集していくやり込みモードで、参加しているプレイヤーが多い採掘場にはレアなタリスマンをドロップするボスが出現するようになるなど、オンラインでさらに楽しめるようになっている。
そのほか、他のプレイヤーが撮影した写真をヒントに、宝探しをする要素も用意されている。
●雰囲気ある街並にも注目
キトゥンの冒険の舞台となる浮遊都市群。
そのメイン拠点となるのが異国情緒あふれる“ジルガ・パラ・ラオ”と呼ばれる街。
プレイステーション4のパワーを活かした精細に描かれた街並は、圧巻のひと言。
どちらかと言えば寂しい雰囲気のあった前作の拠点ヘキサヴィルとは打って変わった色鮮やかな風景に、シリーズ経験者は思わず息を呑むはず。
プレイヤーは、これらの街でストーリーミッションやサイドミッションなどを受注して、話を進展させていく。
ストーリーが進めば、始まりの街であるヘキサヴィルへも行けるようになるので、1作目を遊んでいればより感慨深い体験ができるはずだ。
なお、全体のマップは、前作と比較して2.5倍ほどの広さ、ミッション数は約3倍となっているとのこと。
もちろん、前作同様にオープンワールドのマップになっており、空間内を自由に探索することが可能だ。
ストーリーの完結に向けて、物語を彩るキャラクターたちも多数登場する。
新たに向かう街では、当然ながら新たな出会いが待っている。
何かと騒動に巻き込まれやすいキトゥンが、彼らとどのように絡んでいくのか、それもまた楽しみのひとつと言える。
重要なシーンではアメコミ風の演出でイベントが進行するのも、本作のユニークなポイントだ。
●体験版インプレッション「気づくとグラブっていますね」
『GRAVITY DAZE 2』DEMOバージョンを何度か遊んでみた結果、エキゾチックな街の風景に圧倒され、かわいさがアップしたキトゥンちゃんに癒されもしたけど、もっとも強く印象に残ったのは、改善された操作性についてでした。
上の原稿でも少し触れていますが、照準をアシストしてくれるホーミングサークルの存在がじつにありがたくすばらしい。
重力キックはもとから当てやすい技だったけど、狙いを定めるスピードがアップしたし、何より必殺技のスクラッチトルネードがヒットしまくり。
前作経験者であれば、それだけでいかにホーミングサークルのアシスト性能が優れているか伝わるのではないでしょうか?
重力グラブに関しては控えめに言っても最高の仕様変更で、気づくと自然にグラブっている感じです。
前作のような謎の空中浮遊を挟まないため、走りながら連打できる点が気持ちよすぎて、オブジェクトの多い場所へつい突っ込みたくなります。
前作ではストレスだった技(言い過ぎ)が、今作ではまさかのストレス解消技に!この迷惑行為がマジで気持ちいいので、まだ○ボタン連打をしていないならゼヒやってみてほしいです。
あと細かいことなんですが、グラブったときに街の人を巻き込まなくなったのは精神的にありがたかったですね。
「ストレス解消だからやってみろ」と言っているわりに巻き込みたくないとか矛盾しているんですが、なるべく人に迷惑はかけたくないという性質も合わせ持っていて、いちいち人が浮かび上がるのが心苦しかったので……。
さらに重箱の隅をつつくみたいで嫌らしいのですが、前作より高い段差を自動的に超えてくれるようになったのもよかった。
前はけっこう移動時に引っ掛かるのが気になっていたのですが、『2』では段差をひょいひょい超えるし、高い壁は壁を蹴ってジャンプするし、縁につかまってくれる姿はかわいいし、走る速度が上がってプレイはスムーズになるしでいいことずくめ。
本当に操作性がよくなっていると思います。
ということで、個人的に最高の改良だと思ったので強く印象に残ったポイントだけを列挙させていただきました。
前作経験者にはこの違いをわかってほしいし、未経験者にはこのよくなった『2』を遊んでもらいたいですね。
もちろん、新要素の重力特性もめっちゃ気に入っているので、製品版で思う存分、軽くなったり重くなったりしてみたいですな。
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“ファミ通公式生”と、『GRAVITY DAZE 2』のコラボニコ生番組“GRAVITY通 -『GRAVITY DAZE 2』世界的初公開情報 最終夜-”の放送は、2017年1月19日21時30分から!
ディレクターの外山圭一郎さんとソニー・インタラクティブエンタテインメントのPRチームの北尾泰大さん、タレントの鈴木咲さんを迎え、ついに発売を迎えた『GRAVITY DAZE 2』の魅力を紹介します。
ぜひチェックを!
※視聴ページは→こちら