徹底分析!Switchと「ブレス オブ ザ ワイルド」の爆発的売上が意味するもの
Nintendo Switchの世界での販売台数は3月15日までに、約150万台をマークした。
「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」に関しても、世界の複数の地域で好調な売れ行きを記録している。
しかしこれらの事実は何を意味するのか? ローンチについて、あるいはSwitchの長期的展望について、何かヒントをくれているのだろうか?
これまで、米州と欧州、日本、豪州においてSwitchと「ブレス オブ ザ ワイルド」が好調な販売数を達成したことが続々と発表され、特に米州と欧州ではローンチセールスがWiiを超えて任天堂史上最高になったということが分かっている。
この記事では任天堂の公式発表を検証して、ローンチについて任天堂が――特に過去のゲームハードのローンチと比較して――我々に何を語って、何を語らなかったかを分析する。
米州におけるNintendo Switch
Nintendo of America(NOA)のレジナルド・フィサメィ社長はニューヨーク・タイムズのインタビューで米州(北米及び南米)におけるSwitchの成功を語って、後に同紙の記者がその言葉を公開した。
フィサメィ社長は発売からの2日間の販売台数が、同社のどのゲームハードよりも高いものだと話している。
トップだったWiiは2位になった。
しかしながら、Wiiのとき、またはWiiの後継機であるWii Uのときと違って、実際の数字は公開されなかった。
2006年、NOAはWiiの発売の8日後に「米州で60万台」という販売数を発表。
フィサメィは2012年、ローンチからの最初の1週間で40万台のWii Uが売れたと話し、さらに同時期のWiiの売上が30万台だったと明かした。
ちなみに、Wiiについては発売後の6日目が買い物の祭典とも言われるブラックフライデーだったことにも注意してほしい。
IGNはSwitchの2日間の販売データ、WiiとWii Uに対比してのSwitchの在庫状況、そしてこれらの家庭用ゲームハードが携帯ゲーム機との数字の比較について、NOAにコメントを求めている。
昨年10月、任天堂の君島達己社長は今期の終わり(2017年3月31日)までにSwitchを200万台出荷することを想定していたと発言した。
だが、米州をはじめ、それぞれの地域でどれだけ出荷するかについては明かさなかった。
Switchのローンチからまだ2週間も経っていないので、新たな数字の発表は期待できるだろう。
発売日の“曜日”にも留意したい――日曜日にローンチされたWiiとWii Uと違って、Switchは金曜日にリリースされたのだ。
つまり、WiiとWii Uの最初の2日間は月曜日を含むが、Switchは金・土となっている。
また、WiiとWii Uがハードウェアのリリースとホリデーセールと結び付けられた11月に発売されたが、Switchは初春にローンチされた。
Switchの前、春季に発売された任天堂のハードは3DSであり(北米で2011年3月27日)、当時は最初の1週間で44万台が売れた。
Switchのグローバルセールス
Nintendo of EuropeもSwitchが最初の週末に「任天堂のどのハードウェアよりも高いローンチセールス」をマークしたと発表したが、同様に具体的な数字がない。
Wiiは最初の2日間、欧州で32万5000台の売上を記録。
なお、任天堂による公式発表ではないが、Switchは最初の1週間で、英国で約8万5000台、フランスで約11万台が売れたと後にSuperDataが数字を公開した。
日本では、最初の2日間の販売台数が31万3000台だったと報道された。
これは、同じ期間で30万8000台を売り上げたWii Uをわずかに上回る数字だ。
Wiiに関しては、最初の48時間で37万台以上を売り上げたと推定されている。
大洋州(豪州及びニュージーランド)でのSwitchの売れ行きについても、任天堂はローンチ後の週末においては同社史上最も成功したゲームハードだったと発表した。
Wiiが発売された当時、豪州では4日間で3万2900台を売り上げ、任天堂のみならず同国史上最速ベースで売れるゲームハードとなった。
「ブレス オブ ザ ワイルド」の世界的成功
任天堂はハードだけでなく、ローンチタイトルである「ゼルダの伝説