LINE株価、順調な滑り出し 成長期待をつなぎとめられるか
LINEの初値は公開価格を5割近くも上回り、時価総額は一時1兆円を超えるなど、投資家からの人気を反映して比較的順調な滑り出しとなった。
収益力強化を通じて成長期待をつなぎとめられるかが、先行きの株価を左右しそうだ。
LINE株は初値がついた直後に一時5000円まで上昇したが、その後は伸び悩み、終値は14日のニューヨーク証券取引所での終値とほぼ同水準だった。
それでも公開価格を3割以上上回っており、松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリストは「最初は投資家の期待感が先走りすぎたが、結局はほどよいところで落ち着いた」と語る。
売買代金は1049億円に達し、東証1部では任天堂(4760億円)に続いて2位に入る盛況だった。
SBI証券の藤本誠之シニアマーケットアナリストは「指標面では、LINEの株価は高い成長を見込んだ水準となっている」と指摘。
それだけに中長期の株価上昇を実現するには、投資家に評価される成長戦略を展開し、着実に利益を積み上げることが不可欠だ。
窪田氏は「強みを持つアジア以外で海外展開を大きく加速させることに加え、国内事業の基盤固めを通じた収益力の強化が必要になる」との見方を示した。