ポケGO、3日で1千万DL超え パズドラは達成に1年

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ポケモンGOは日本でのサービス開始から1週間が過ぎた。
国内の利用者はすでに1千万人を超えたとみられる。
架空の生物「ポケモン」を捕まえようと公園などに人が集まる社会現象となっているが、駅などにポケモンを出現させないよう求める動きがある。
個人情報の管理をめぐる懸念もあって、人気に応じて問題点が表面化してきた。

ポケモンGOの画面に現れたポケモン=22日、東京都豊島区、諫山卓弥撮影
調査会社ヴァリューズ(東京)の推計では、日本で配信が始まった22日からの3日間でアプリをダウンロードしたのは約1147万人。
日本の約10人に1人が楽しんでいることになる。
その後も増えているとみられるが、正確な利用者数は公表されていない。

人気ゲーム「パズル&ドラゴンズ」(ガンホー・オンライン・エンターテイメント)は、12年の配信開始から1千万までに1年余りかかった。
ポケモンGOの利用者が急速に膨らんでいることがわかる。

ポケモンGOは街に隠れている架空の生物「ポケモン」を、スマホを使って探すという設定だ。
カメラと位置情報の機能を使い、実際にポケモンがいるような雰囲気を味わえる。
任天堂(京都)と関連会社の「ポケモン」(東京)、米国のゲーム会社「ナイアンティック」が共同で企画した。
ゲームの開発や運営はナイアンティック社が担う。

外でポケモンを探すという目新しさが人気につながっている。
「やったー、見たことないやつ捕まえた」。
昆虫採集に熱中しているかのような子どもたちの声が各地で聞かれる。

かつてポケモンのゲームにはまっていた大人が再び熱中する姿も目立つ。

1996年発売の初代のシリーズは、世界で約7600万本売れる大ヒットになった。
これまでの累計販売本数は約2億8千万本に達する。
初代のときに小学生だった世代は、いま30歳前後。
ヴァリューズによると、3日間にダウンロードしてアプリを起動させた利用者の年代は20代が全体の34%を占め最も高かった。
「過去のユーザーが再びポケモンに関心が向いたのではないか」とみる。

ただ、関心が長く続くかどうかは分からない。
米国の調査会社サーベイモンキーによると、米国の1日あたりの利用者は配信開始から1週間でピークの2500万人超に達したが、その後は徐々に減り始めているという。

大手証券のアナリストは「これから新たな機能が追加される可能性もあり、ブームはしばらく続くのではないか」とみている。


人気の高まりに応じて、様々な問題も浮上している。
思わぬ所にポケモンが出現することと、公共施設などにゲーム上の「拠点」が設定されていることが大きな課題だ。

道路、駅、私有地……。
ポケモンはいろいろな場所に現れる。
原子力発電所の敷地内で「ゼニガメ」が見つかることもあった。
線路上などでも見つかっていて、ポケモンを探す人が入ればトラブルにつながる。
全国のJRや私鉄など32の鉄道事業者は26日、線路や駅に出現させないよう運営側に要請した。
高速道路会社も道路上に現れないよう求めている。

だが特定の場所にピンポイントで出現させないようにできるかどうか、はっきりしない。
GPSを使った位置情報機能の精度の限界もあり、「駅の中はすべて避けて駅前の広場にだけ出現させる」といったことは、技術的に難しいとの指摘もある。

ナイアンティック社などは「技術的にできるかどうかなどは現時点でコメントできない。
要請は真摯(しんし)に受け止めている」としている。
歯切れが悪い理由には、出現のメカニズムについて詳しく公表するとゲームの楽しみが成立しにくくなることがありそうだ。

これに対しゲーム上の「拠点」については、削除できる仕組みになっている。
国会議事堂内には道具が手に入る「ポケストップ」が12カ所確認されていて、衆院議院運営委員会では「削除要請を考える」との意見が出た。
祇園祭などで知られる京都・八坂神社は「神聖な場所にゲームはそぐわない」として、境内のポケストップを削除するよう求めたという。

同社は拠点の削除要請をホームページで受け付けている。
件数は公表していないが「不適切なものには対応している」という。

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