『GOD WARS』坂本冬美さんがロック魂に目覚める!? 驚きのステージイベント&安田善巳インタビューをお届け
「古事記」と「お伽話」を融合させた世界を舞台に、英雄達の群像劇と戦略性の高いタクティカルRPGの魅力がつまったPS4/PS Vitaソフト『GOD WARS 〜時をこえて〜』の発売日が、先日行われたステージイベントにて大々的に発表されました。
待望の発売日は、2017年2月23日に決定。
この発表が行われたステージイベントは、東京ゲームショウにて9月18日に実施され、この他にも主題歌に関するこぼれ話や、体験版を通して行われた「頂上決戦ランキング」の結果などもお披露目し、来場者と共に大きな盛り上がりを見せました。
当日このイベントを目撃出来なかった方のために、当日の模様をこちらでレポートさせていただきます。
また、本作にてディレクター・シナリオ・原作を担当した安田善巳氏に直撃し、『GOD WARS』開発秘話や、本作の展開に関するミニインタビューを実施したので、そちらも合わせて紹介いたします。
◆坂本冬美さんがロック魂に目覚める!? 開発サイドの予想を上回るランキング結果もお披露目
今年開催された東京ゲームショウにて、『GOD WARS』のステージイベントが連日行われており、毎回大きな注目を集めていましたが、その有終の美を飾る最終日のイベントを9月18日に実施。
公式コスプレイヤーのみゃこさん、ウサコさん、ユリコ・タイガーさんがそれぞれ登場キャラクターに扮したほか、声優の佳村はるかさんや安田氏が登壇しました。
更にスペシャルゲストとして、本作の主題歌「時をこえて」を歌う演歌歌手・坂本冬美さんもステージに。
「ド演歌でデビューした」と自身の経歴を交え、ゲームの主題歌を担当するのは未知の世界だったと語りながらも、非常に楽しみだったとも告白。
用意された主題歌「時をこえて」の出来映えにテンションが上がった坂本さんは、「ロック魂に目覚めました」と、ロックテイストで収録に挑んだとのこと。
しかし「普通に歌ってくださいと言われまして(笑)」と、リテイクを受けたエピソードをにこやかに語り、会場の笑いを誘います。
主題歌に関する秘話をこぼした後は、体験版を通して行われたプレイヤー頂上決戦「GOD WARS タクティクスRPG TGS2016杯」の結果を発表。
一般プレイヤーのみならず、メディアや販売店、そしてコスプレイヤーのみゃこさんも参加したこの頂上決戦を制したのは、「ホクタP」さん。
852という見事な評価点を叩き出し、2位と50点もの大差を付けて見事栄冠を手にしました。
ちなみに2位と3位は200点もの開きがあるので、そこから更に50点を積み上げる苦労は推して知るべし。
この頂上決戦を開催するにあたって、「500点を超えればハイスコアと考えていた」と安田さんが告白。
実際の結果を見ても、7位までは500点以下なので、その目安はある程度読み通りと言えるでしょう。
しかし800点を超える評価点は「想像を超えた」と、予想を大きく上回る結果に驚きが隠せない模様でした。
同じくランキングに挑戦したみゃこさんも、挑んだからこそ分かる800点台の凄さに感嘆するばかり。
また坂本さんも、この熱い戦いを目にし、「私も挑戦してみたく思いました。
まずは20点を目指します」と、チャレンジ精神を顕わとしました。
なおみゃこさんの結果は508点で、6位にランクイン。
ハイスコアと呼べる立派な評価点でした。
発売日の発表という大役も終えた坂本さんは、惜しまれながらもここで退場。
入れ替わりに登壇したのは、本作でモンスターデザインを手がける竹安佐和記氏でした。
巨大なイラストを24時間ライブペイントマラソンという形で制作していた竹安氏は、見る者を圧倒するヤマタノオロチの壁画を完成。
ステージ上の大型にも写し出されました。
ヤマタノオロチのみならず、カグヤなどの登場人物も含む巨大イラストを描き上げた竹安氏は、「間に合ってよかった」「ゴマかしの技はいくつも持っているので」と苦笑しつつも、今回のような企画がまた来たら「いつでもやります」と即答。
なお竹安氏は「1/4サイズほどのイラストは週一くらいで描いている」とのこと。
そういった積み重ねの成果が、今回の企画も含めたクリエイティブさを支える土台になっているのでしょう。
こうした華々しさに満ちたステージイベントが、安田氏による締めくくりの挨拶で幕を下ろします。
名残惜しいばかりですが、『GOD WARS』の主軸はやはりゲーム本編。
いよいよ本質が見え始めてきた本作の魅力や、これから佳境に向かう開発がどのような体制で進むのか。
気になるあれこれを、ステージが終わったばかりの安田氏に伺いました。
◆安田善巳氏インタビュー
──このたび、待望の発売日が発表されました。
リリースまでの道のりも大変かと思いますが、まずはここまで辿り着いた率直な心境をお聞かせください。
安田氏:体験版を配信させていただいて、たくさんの人に遊んでいただき、大変ありがたいばかりです。
「すごく面白い」といった声もありまして少し自信になりましたし、一方で「ここはこういう風にして欲しい」とのご要望もいただいたので、更に多くの声を伺い、出来るだけ対応したいと思っています。
──公式サイトにて、体験版に関するアンケートの受け付けも開始されましたね。
安田氏:当初は、年内に発売しようと考えていたんです。
しかし、ユーザーさんの声に耳を傾けたなと思い、体験版の配信期間を9月30日まで延長し、また発売日を2ヶ月以上延期させていただきました。
発売を心待ちにしていた方々には、大変申し訳なく思っていますが、あともう少しだけお待ちください。
──延期によって生まれた開発期間は、ユーザーさんの要望に応えるための時間でもあると。
安田氏:僕らがまだ気付いてないようなポイントを指摘していただけたら、極力対応していきたく考えています。
その方針は、現在配信中の体験版を出す理由のひとつでしたから。
──公式サイトに掲載されたコメントの中に、「新バージョンの体験版の配信も視野に入れている」とありましたが、これは現在募集しているアンケートで寄せられた意見を反映し、その対応をユーザーさんに直接お披露目するという形になるのでしょうか。
安田氏:我々の方で改良・改善する方向性が定まり、その目途が立てば、新たな体験版を配信したく思っています。
──今配信されている体験版はPS4版のみですが、新しい体験版ではPS Vita版も検討されていますか?
安田氏:PS4とPS Vitaではレギュレーションも異なるため、お約束できる話ではありませんが、検討してみたいと思います。
どうしても難しい場合は、PS4だけになってしまうかも知れません。
──これから開発していくに辺り、ユーザーさんからの要望に応じる以外では、どういった開発が主な部分になりますか?
安田氏:(ランキングイベントのハイスコアなど)目からウロコと言いますか、僕らがこれまで気付いていなかったことに気付けた部分があるので、ご要望でなくとも直すべきところを積極的に直していくつもりです。
──ブラッシュアップに力を入れる、ということでしょうか。
安田氏:はい、そうです。
──それにしても、852というスコアは段違いでしたね。
安田氏:おそらくオーバーキルと範囲攻撃が、あのスコアの鍵になった部分なのかなと思います。
しかしあれだけ突き抜けたスコアを出すというのは、正直想像を超えていましたね。
──ユーザーさんは、開発者の想像すら超えて遊んでくれますね。
安田氏:ゲームが持つ、面白さの可能性の広さも教えていただけましたね。
作り手の目線以上の楽しさが感じられたので、すごくよかったと思います。
──本作を通してユーザーさんに一番伝えたい点や、特にここを見て欲しいというポイントを教えてください。
安田氏:もちろん、ゲームとして楽しんでもらうというのが大前提なのですが……もうひとつ、「古代の日本」で僕らの先人たちがどのように国を作っていったのか、本作を通して興味を持ってもらえたら嬉しいなと思います。
この辺りの話を止まらなくなってしまうんですが(笑)、歴史で描かれているよりも以前のところに、日本人の心や原点といったもののルーツがあるんですよね。
例えば神社でお参りするとか、感謝の気持ちを持って神を迎えるとか。
現代にも繋がるそれらのルーツは、歴史よりも深いところに根ざしている文化の原点にあると思います。
そういったところに興味を持ち、「自分たちはこれからどうしていけばいいのか」と考えたり、これまでの歩みを振り返ったりしてもらえたら、個人的には嬉しいですね。
──海外はもちろん国内においても、本作が、「日本」のルーツへのきっかけになって欲しいですね。
安田氏:はい。
海外と言えば、アジアやアメリカ、ヨーロッパなどのメディアの方にプレゼンテーションをする機会があったんですけども、僕が思っている以上に本作に関心を寄せていただいているんです。
「GOD」は、西洋で言う「絶対神」に当たるわけですよ。
そのため、「なぜ絶対の神が戦うんだ」と日本の文化に対しての興味が湧いており、深い質問などをいくつもいただきました。
なので、海外の方に対しても、面白い素材を提供できているのかなと思います。
──日本における「神」の考え方は、独特のものがありますからね。
安田氏:討伐するも、祟りを恐れ敬う……という不思議な一面もありますからね。
和気藹々としている訳ではなく、戦いの歴史でもありますから。
そういった独特な世界を、本作を通して楽しんでもらえたらと思います。
──発売日の発表だけでなく、早期特典も明らかとなりました。
その中にDLCも含まれていましたが、特典以外の新規DLCの予定や次回作の構想はありますか?
安田氏:シリーズ化できる構想は持っておりますので、本作が発売されてユーザーの皆さんから厚い支持をいただければ、何らかの形でさらなる展開をしていく意欲は大いにあります。
──それでは最後になりますが、本作を待ち望む方々に向けたメッセージをお願いします。
安田氏:これからも一生懸命、開発していきます。
遊びやすく、とてもいい形で皆様のもとへお届けしますので、『GOD WARS』をどうぞご期待ください。
──本日はありがとうございました。
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『GOD WARS 〜時をこえて〜』は2017年2月23日発売予定。
価格は、PS4版が6,800円(税抜)、PS Vita版が6,800円(税抜)。
ダウンロード版の価格は、後日公開予定です。
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