『ソニックトゥーン ファイアー&アイス』発売記念イベントリポート 飯塚隆氏と中島玄雅氏がファンたちと笑顔で交流

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文・取材・撮影:ライター 馬波レイ
●ソニック25周年カフェにプロデューサー飯塚氏とディレクター中島氏が来店!
2016年10月27日にセガゲームスより発売されたニンテンドー3DS用ソフト『ソニックトゥーン ファイアー&アイス』。
同作のリリースを記念して、ファン交流会が実施された。
場所は、ただいま“ソニック25周年カフェ”が展開中のスイーツパラダイス上野ABAB店。
イベントには『ソニック』シリーズのプロデューサー飯塚 隆氏と、同作のディレクター中島玄雅氏とが来店し、同店を訪れたファンたちとのひとときの交流を楽しんだ。

※『ソニック』シリーズ25年の歴史を見て、聞いて、食べて体感できる “ソニック25周年カフェ”メディア向け試食会リポート!
※発売直前! 『ソニックトゥーン ファイアー&アイス』の魅力をディレクター中島玄雅氏による実機プレゼン&インタビューで知る「本作はスピード感にこだわった」

開始時間が平日の16時であるにもかかわらず、店の前には開始前から大勢の『ソニック』ファンによる行列が出現。
最終的には数十人が訪れ、かなりの賑わいとなった。
イベントは、飯塚氏による乾杯の音頭でスタート。
ステージイベントなどとは違ったまったりとした空気の中、飯塚氏と中島氏はファンとの対話を楽しみ、サインや記念撮影にも気楽に応じるなど、アットホームな雰囲気に。
さらに飯塚氏からアメリカから持ち帰ったソニックのトレーディングフィギュアがプレゼントされると、参加者たちからは笑顔がこぼれていた。

●開発中の『ソニックマニア』をプレイできるビッグサプライズが!
イベントが中盤を過ぎたところで、なんと現在開発中の『ソニックマニア』を試遊できるというアナウンスが! 国内ではまだ誰も触ったことのないデモバージョンをプレイできるとあって、参加者は一様に驚きと喜びの表情を見せていた。

筆者も『ソニックマニア』をプレイすることができたので簡単にその印象をまとめると、まずソニックの挙動がメガドライブ版のものとそっくり。
グラフィックがドット絵なこともあって、“あのころ”のソニックが帰ってきた感はかなりのもの。
ジャンプの接地時に急加速できる“ドロップダッシュ”は、コツをつかむまでは扱いが難しそうだが、従来ではダッシュ不可能だった場所でも使えるので、アクションの幅を広げそうだ。

“GREEN HILL”と“STUDIOPOLIS”のふたつが選べたステージは、前者は初代『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』の最初のステージのリメイク。
BGMも中村正人氏が手掛けた楽曲のアレンジ版で楽しめる。
後者は『ソニックマニア』で新たに作られたステージで、映写機やディレクターズチェアなど映画をモチーフにしたギミックが満載となっている。

ほかにも『ソニック・ザ・ヘッジホッグ3』のように複数のバリアがあったり、背景にクラブセガっぽい看板があったり、アミューズメントセンター向けの食品自動販売機『セガソニックポップコーンショップ』をモチーフにしたギミックがあったりと、まさに“マニア”を名乗るに相応しい特濃『ソニック』ネタがあちこちに。
逆に、横スクロールアクションというわかりやすさは、クラシック時代のソニックを知らないファンでもすぐになじめそうだ。

●飯塚氏と中島氏へのミニインタビュー
――『ソニックトゥーン ファイアー&アイス』の発売日を迎えた感想をお聞かせください。

中島シンプルですが、ようやく発売日を迎えられて嬉しいです。
開発途中では発売日の延期もありましたし、それ以外にもバランス調整などでたいへんな部分があって、ようやくそれが皆さんにお披露目できるというところで、ぜひいろんな方にプレイしてもらって、アクションゲームのおもしろさを伝えられたらなと思います。

――飯塚さんは4月からアメリカに渡ってソニックの開発を続けられていますが。

飯塚できれば世界同時発売としたかったのですが、生産の都合もあってアメリカから1ヵ月遅れではありますが、やっと日本で発売することができました。
中島からも少しコメントがありましたが、もともと本作は、2015年のホリデーシーズンでの発売を目指して開発がスタートしました。
しかしクオリティー的に我々が満足できるものにするまでにはまだ時間が必要ということで延期を決断し、一気に1年ずらして2016年のホリデーシーズン発売という形にさせていただきました。
待っていただいたファンの方には申し訳ないのですが、その分すごく遊びごたえのあるアクションゲームにできたと思うもで、ぜひ皆さん楽しんでください。

――改めて、本作の魅力をお聞かせください。

中島『ソニック』シリーズの新ブランドとして立ち上がった『ソニックトゥーン』の最新作です。
今作は従来のソニックが持つスピード感をどう再現するかに注力しまして、爽快感があってテンポのよいゲームを目指しました。
タイトルにもあるように、炎と氷の力を使ってのステージ攻略や、たくさん登場するキャラクターをチェンジしながらの探索部分も楽しめる、ハイスピードアクションと探索の両方が楽しめる作品となっています。

飯塚初心者の方は「氷があるから炎に切り替えて……」、「このアイテムこのキャラクターに切り替えて……」など、ゆっくり考えながら進んでいただいても大丈夫です。
逆に上級者がクリアー時間のタイムアタックを試みると、瞬時の判断と反射神経が試されることになります。
非常に幅の広い遊びかたができるタイトルになったと思います。

――今回スイーツパラダイスさんとのコラボで25周年記念カフェが実現しましたが、来場されての感想は?
飯塚海外から監修はしていたのですが、実物を見るのが初めてだったので、すごい嬉しいですね。
これだけ『ソニック』一色の空間を作っていただいて。
現在私は『ソニック』関連の仕事を受け持つ“ソニックピラー”と呼んでいる部署で働いているのですが、ここを紹介したらみんなが羨ましがっていました。
こういう空間て世界を見渡してもないので、海外のファンからも自国でやってほしいという声をいただきました。

中島私は試食会で一度来店しているのですが、『ソニック』の世界観やステージを再現したメニューだったり、ソニックの好物のチリドッグだったりを提供してもらえて、周囲からは「食べたい!」という好意的な声をいただきました。
今日再度訪れても、やっぱりワクワクしますね。

――食べるのが楽しみなメニューはありますか?
飯塚私自身がコラボメニューの命名をしたのでひと通りは見ているのですけど、楽しみなのは“グルーンヒルロールケーキ”ですね。
見た目にすごくソニックっぽいなと思います。

――発売日の店頭の様子はご覧になりましたか?
飯塚昨日の夜にアメリカから帰国したばかりなので、時間がなくてまだ見れていません。
このあと寄ろうかなと思っています。

――飯塚さんはアメリカに渡って約半年になりますが、手応えはいかがでしょう?
飯塚すでにだいぶ(組織は)様変わりしています。
私が行く前は海外でアイデア企画をしても、日本にいる私にある種“お伺いを立てる”みたいになっていたんです。
それが私がいったことで、いっしょになってアイデアを考えて実現していけるということで、すごく活気づいて、たくさんの企画があがってきています。
やりがいのある職場になったと思います。

――次回作『ソニックマニア』の進捗状況はいかがでしょうか。

飯塚2017年春の発売を予定しているので、現状は半分程度まで完成しています。
できれば発売前の早い段階でみなさんに体験してもらう機会を作りたいなと思っています。
とくに今回はPC版もありますので、提供しやすさはあります。

――『ソニックトゥーン』というブランドの日本での今後の展開はどのようにお考えでしょうか?
飯塚あまり将来のことを言うと怒られてしまうのでお話できる範疇で(笑)。
海外ではテレビアニメの『Sonic Boom』(『ソニックトゥーン』の英名)がオンエアされて、現在この年末スタート予定でシーズン2の制作が進んでいます。
日本ではテレビ放映は考えていないですけど、それ以外の形で日本の皆さんにも楽しんでいただける方法はないかと、模索しているところです。

――最後に、日本の『ソニック』ファンへのメッセージをお願いします。

中島今回『ソニックトゥーン ファイアー&アイス』が発売されたことで、アクションゲームが好きな方、まだ『ソニック』に触れたことがない方など、いろんな新しい出会いがあると思っています。
従来の『ソニック』が大好きな方でも楽しめる作品になっていますので、これをきっかけにいままでの『ソニック』にも触れていただいて、またこれから出る新作ソニックへの期待感を持っていただけたらと思います。

飯塚今回『ソニックトゥーン ファイアー&アイス』が発売になって、2017年も『ソニックマニア』、そして“プロジェクトソニック 2017”として少しだけお見せした新作をソニックチーム内で開発を進めています。
これからソニックブランドをいろんな形で楽しめるよう提供していきたいと思っていますので、まずは『ソニックトゥーン ファイアー&アイス』を買ってください!

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