復刻ファミコン米版「NES Classic Edition」レビュー:ノスタルジア全開
スーパーマリオにアイスクライマーにグラディウスに…!
11月11日(米国時間)の正式発売に先駆けて、米GizmodoのChristina Warren記者が米国版復刻ファミコンNES Classic Editionをレビューしています。
日本では10日に復刻版ファミコンが発売されますが、まだ購入を迷っている方はぜひご参考に!
***
私にとって、任天堂ほど自分の子ども時代に影響した存在はありません。
1988年、私は他の子どもたちと同じようにクリスマスプレゼントとしてNES(Nintendo Entertainment System、訳注:米国版ファミコン)を手に入れました。
それは当時6歳だった私にとって初めての真の「ガジェット」で、一目ぼれでした。
あの体験がなかったら、今ごろガジェットライターの仕事をしていたかどうかわかりません。
だから今回NES Classic Editionを箱から出すときは、ほとんど涙が出そうでした。
運命のクリスマスから28年経った今も、私はガジェットが、任天堂が、そしてクラシックゲームが大好きなんです。
NES Classic Editionが発表されたとき、NESのクラシックゲームが30タイトル手軽にプレイできるってことで、すごく楽しみにしてました。
本体はコンパクトになっても、コントローラはフルサイズのものがしっかり付いているのもうれしいです。
個人的には、復刻版コンソールを使うのは初めてじゃありません。
だいぶ前にAtari Flashbackを買ったことがあって、『Centipede』や『Pong』を大きなスクリーンでプレイできるのはクールでした。
ただ私はAtari FlashbackのオリジナルであるAtari 2600はリアルタイムで体験してなかったので、それほどノスタルジーを感じてなかったんです。
でもNESは違います。
子どものころに何時間でもプレイしていて、NES Classic Editionに入っているゲームのことも鮮明に覚えています。
NES Classic Editionの本体はコンパクトですが、デザインは昔のNESと同じです。
コントローラはひとつ、オリジナルより少し軽くなったものが、本体からケーブルでつながっています。
追加のコントローラは純正品が10ドル(約1,000円)で買えますし、サードパーティではNykoがワイヤレスコントローラを発売しています。
箱にはあとHDMIケーブルと、USBベースのACアダプタが入っています。
テレビのUSBポートにこのケーブルでNESをつないでみたところ、ちゃんと給電できました。
セットアップは簡単で、接続して電源ボタンを押すだけです。
最初はゲームタイトル一覧画面が表示され、オプション画面では表示モードを次の3つから選べます。
「CRT Filter」モードは、昔のブラウン管テレビっぽいビジュアルを再現しようとするものです。
「4:3」モードは、子どものときに見慣れたのと同じ解像度です。
「Pixel Perfect」モードは、かつてゲームデザイナーがプログラミング中に見ていたのと同じものを再現するものです。
私が試した感じでは、「4:3」モードがノスタルジアを感じられる最適なバランスでした。
プレイするときは、メニューからゲームを選ぶだけです。
色はシャープで、Wii Uのバーチャルコンソールよりもきれいに見えます。
エミュレートされたゲームは90年代からプレイしていますが、NES Classic Editionは、その中でも一番きれいかもしれません。
ゲームプレイのタイミングにラグはありませんが、テレビ本体にある「ゲームモード」とか「シネマモード」みたいなエフェクトはオフにしておかないと、ずれがあるように感じられるかもしれません。
最近のTVのリフレッシュレートが昔のゲームのタイミングを混乱させることがあり、『パンチアウト!!』とか『ギャラガ』とかをプレイするとき邪魔になっていました。
ゲームプレイが終わったら、コンソールのリセットボタンを押すとメインメニューに戻ります。
各ゲームにはセーブ用のスロットが4つあり、そこにゲームの状態を保存しておけます。
毎回リセットボタンを押さなくてもメインメニューに戻れる方法があったらよかったんですが、でもこれでちゃんと機能はしています。
NES Classic Editionに関して唯一不満なのは、コントローラのケーブルの長さ(短さ)です。
ケーブルはだいたい2.5フィート(約76cm)なので、TV画面と適度に距離を取ってプレイするには、HDMIケーブルとUSBケーブルの長いものを用意して、本体は自分のすぐそばに置かなきゃいけません。
でないと、TVから至近距離でプレイすることになります。
中身のゲームは、思い出のままです。
『スーパーマリオブラザーズ3』をプレイすれば、ワープの笛探しやコクッパとの戦いに夢中になれるし、『パンチアウト!!』も(往年の米国版と違ってマイク・タイソンが出てこないんですが)スリリングです。
コンソールに入っている30タイトル以上に拡張できなくて不満な人もいると思いますが、個人的にはこの30タイトルでいいんだと思います。
古いゲームを再度極めたい人には、500ドル(約5万2000円)しますけど、Analogue Ntっていう手を使うほうがいいかもしれません。
NESのエミュレータは今までもありましたが、クラシックなコントローラで、TV画面でプレイできるってことが最大のメリットです。
それに、お値段はたった60ドル(約6,200円)ですしね。