JR九州上場 好調な出足で売買代金は東証1部首位に

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念願の上場を果たしたJR九州の株価は25日の東京株式市場で終日、売り出し価格を上回って推移し、市場関係者から「順調な船出となった」との声が聞かれた。
すでに上場しているJR本州3社とは事業構造が異なる中、利益の源泉である非鉄道事業の成長が株価の行方を左右しそうだ。

「非常に活発な売買がされていると聞き、評価や期待を感じている」
JR九州の青柳俊彦社長は記者会見で、売り出し価格の2600円を約19%上回る3100円の初値がついた感想を問われ、こう語った。

松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリストは「個人投資家の間では配当水準などで人気が高い」と指摘。
25日のJR九州株の売買代金は2736億円で、2位の任天堂の3.5倍に達した。
東証1部の売買代金全体の約13%を占め、首位だった。

上場支援で中心的な役割を担う主幹事証券会社によると、17日に売り出し価格が決まる前に国内外の投資家の需要申告を積み上げた結果、購入希望は売り出し株数の約9倍と、強い引き合いがあった。
抽選に外れて売り出し株を入手できなかった個人投資家が買いを入れたことも、堅調な値動きを支えたとみられる。

JRグループの上場は東日本、西日本、東海に続き4社目だが、いずれも初値や上場初日の終値は売り出し価格を上回った。

今後のJR九州の株価について、窪田氏は「利益を生み出す非鉄道事業をいかに伸ばすかが鍵を握る」と話した。
(森田晶宏)

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