日経平均は10日ぶり小反落、短期過熱感など重し
[東京19日ロイター] – 東京株式市場で日経平均は10日ぶりの小反落となった。
米国株の上昇に一服感がみられるなか、日本株は連騰に伴う短期的な過熱感が意識され、外需株や金融株に利益確定売りが出た。
海外投資家のクリスマス休暇入りで市場参加者も限られた。
東証1部売買代金は2兆1400億円強にとどまり、11月8日以来、約1カ月半ぶりの低水準となった。
日経平均の日中値幅(高値と安値の差)は92円12銭にとどまり、指数は狭いレンジでのもみ合いを続けた。
TOPIXがマイナス圏で前引けとなったことで、後場に日銀によるETF(上場投信)買いの思惑が台頭。
日経平均は前週末比で一時1円89銭まで下げ幅を縮小する場面があったが、プラス転換には至らなかった。
TOPIXは3日ぶりの反落となった。
メガバンク、自動車大手の一角が軟調。
業種別では海運、その他製品の下げが目立った。
半面、医薬品、電気・ガス、食料品など内需・ディフェンシブ関連がしっかり。
「クリスマス休暇シーズンに入り、ポジション調整の動きが出ている。
相場は比較的底堅いが、米金利の上昇にどこまで市場が耐えられるのか、気掛かりな面もある」(水戸証券・投資顧問部ファンドマネージャーの酒井一氏)との声が聞かれた。
個別銘柄では応用地質<9755.T>が軟調。
16日に2016年12月期通期の連結利益予想を下方修正したと発表し、嫌気された。
また任天堂<7974.T>が大幅続落。
スマートフォン向け新作ゲーム「スーパーマリオラン」の配信を開始した前週末、爆発的ヒットの可能性に対する否定的な見方が一部で広がり下落したが、週明けも軟調な地合いが継続した。
同社と提携するディーエヌエー<2432.T>も連れ安した。
半面、タカラトミー<7867.T>が急伸。
東海東京調査センターが16日付のリポートで、タカラトミーの目標株価を引き上げたことを材料視した。
主要商材の販売が想定以上に好調に推移していると指摘している。
東証1部騰落数は、値上がり856銘柄に対し、値下がりが1022銘柄、変わらずが121銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 19391.60 -9.55
寄り付き 19345.84
安値/高値 19307.14─19399.26
TOPIX<.TOPX>
終値 1549.06 -1.61
寄り付き 1546.09
安値/高値 1542.58─1549.68
東証出来高(万株) 173743
東証売買代金(億円) 21437.5
(長田善行)