年末儲けたい…でもこの3つはやっちゃダメ!禁断の資産運用とは

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年末年始に向けて浮足立つ季節になりました。
2016年はどんな年でしたか?
DAILY ANDSでは、資産運用の初心者に向けて、長期の資産形成の大切さ、複利運用の偉大さ、分散投資の重要さなどを色々な形で発信してきました。

株式投資、NISA、確定拠出年金などなにか始めましたか?長期運用は少しでも早く始めることが大事です。
かといって焦ってやってはいけない禁断の投資を紹介しておきましょう。

■NG?関連銘柄を買い漁る株式投資
2016年の株式市場はまさに乱高下でした。
15年末に1万9000円だった日経平均は、年初から中国株の急落、原油の急落などで急落して始まり、2月には1万5000円割れとなりました。

4月には日銀の追加金融緩和などがあり一時1万7600円まで戻しましたが、イギリスのEU離脱で6月には再び1万5000円割れとなりました。
その後、米大統領選でトランプ次期大統領が決まると騰勢を強め1万7800円まで上げてきました。

アベノミクスで株式投資を始めた人は、株式投資は右上がりばかりでなく、ボラティリティ(価格変動)が高い金融商品だとあらためて実感したのではないでしょうか?
ただでさえ株式投資はボラティリティが高いので、初心者のうちは、同じような銘柄を買い漁ることは禁断です。
たとえば、トヨタと日産、三菱商事と三井物産など。
同じセクター(業種)の企業は多少の差こそあれ同じような動きをします。
下がるときは同じように下がってしまいますので、両方持つ意味はあまりありません。

今年は「ポケモンGO」の大ヒットで任天堂の株価が急騰しました。
こういうときに、株式関連の雑誌やサイトではポケモン関連銘柄の数々が紹介されます。

そういった関連銘柄を何銘柄も買い集めることもあまり意味がありません。
上がるときは一斉に上がりますが、下がるときも同じように下がることが多いからです。
株式投資をするにしても違うような動きをする銘柄に分散投資する発想を身につけたいものです。

■NG?いきなりの不動産投資
不動産投資は、昔は土地の値段が上がることが多く、長期投資効果がありました。
ここ1、2年は不動産価格が上がり始めたとは言っても、土地の値上がり神話は今は昔となっています。

不動産は流動性が少なく、換金したいときにすぐに換金できないというデメリットがあります。
マンションでも家でも土地でもそうです。
結婚したり、海外に転勤したりライフスタイルが大きく変わるときに困ります。

仮に不動産が安く買えて、人に貸すことで利回りが十分に魅力的な投資物件が見つかったとしても、賃貸の管理もしなくてはなりませんし、修繕費用も思ったよりもかかるのです。

不動産投資は株や債券と違った動きをするアセットして魅力はありますが、投資をするときは、詳しい人とよく相談してからにしましょう。
住宅の賃貸代金がもったいないからといってすぐに買うことは禁断です。

不動産投資のリターンを得たいなら、REIT(不動産投資信託)や不動産会社の株を買うという手もありますね。

■NG?高利回りをうたう商品には気をつける
いまだに、世間では高利回り、高配当というファンドに大きな資金を投資して回収不能になるといった詐欺事件が多く起きています。

もちろん高利回りのファンドがすべて詐欺という訳ではありません。
ただ、常識外の高利回りをうたうファンドの場合、その仕組みをよく理解してから投資することが大事です。

一部の悪質なファンドの場合、ネットワークビジネス的に新しい資金を既存顧客の配当に回し高配当に見せるスキームで、いつか破綻してしまうパターンが非常に多いのです。
特に高齢者層がターゲットになることが多く、残念で仕方がありません。

金融リテラシーの高い女子なら理解できると思いますが、マイナス金利が導入されている今、高利回りの投資金融商品がなくなっており、プロのファンドマネージャーでさえ年利3%で運用することは易しいわけではありません。

投資の世界では、リスクとリターンはトレードオフといいます。
あまりに利回りの高い金融商品は、何かリスクもあるはずという事を念頭に入れながら、その仕組みを理解できなければ投資することは禁断です。

このようにやっちゃダメな投資ポイントを思い浮かべながら、資産運用を楽しんでみてはいかがでしょうか。

平田 和生
慶応大卒業後、証券会社の国際部で日本株の小型株アナリスト、デリバティブトレーダー。
ロンドン駐在後、外資系証券に転籍。
日本株トップセールストレーダーとして活躍。
現在は主に個人向けに資産運用を助言。

(提供:DAILY ANDS)

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