3画面ノートPCだけじゃない!意欲的な製品を披露したRazerに期待大

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なんといっても目を引くのは、ブース前のいちばん目立つ位置に置かれたショーケース展示のこの異様なゲーミングノート。

「Project Valerie」(プロジェクトバレリー)というプロトタイプマシンで、17.3インチの4K液晶ディスプレイ×3を搭載している。
表示領域の合計は4K×3枚の12K(!)。
具体的には、11520ドット×2160ドットという表示領域。
聞いたこともない解像度だ。
しかもG-Sync対応。

組み合わされるGPUは、GeForce GTX1080で、NVIDIA Surroundのネイティブ対応により3画面を横長の1画面として使ったゲームプレイが可能。
ショーケース展示のため触れられなかったが、このディスプレイはアルミヒンジを使った世界初の自動展開システムが組み込まれているそうで、移動先でも(ノートPCなわけだから、もちろんモバイラブルだ)、サッと完璧な位置合わせで広げて、ドヤることが可能だとのこと。

背面にまわると、確かにゴツいヒンジがある。
おそらくたたんだ状態では左右2枚がセンターよりに移動して、そのまま通常のクラムシェルのように折りたためるのだろう。
厚みは1.5インチ(=3.81センチ)、重量は12ポンド(=5.44キロ)。
ちなみにRazerの公式ページによれば、Project Valerieは「The Ultimate Mobile Desktop」だそうだ。

部屋全体をFPSの世界に没入させるプロジェクター「Ariana」
こちらもまだ開発中のプロジェクターで、名前は「Project Ariana」。
特殊なプロジェクターで、テレビなどのディスプレイと組み合わせて使う。

ゲーム中の様子は、デモプレイを撮影した写真を見るとわかりやすい。
テレビで表示されている領域の外側の風景をArianaが表示。
目の前の壁面全体が巨大なディスプレイになるというわけ。
解像度的にはぼやけてしまうが、プレイに重要なセンター部分はテレビ画面なわけでまったく問題ない。
「没入感支援装置」といったところだ。

Arianaの動作で不思議なのは、ディスプレイドライバーの制御。
よく見るとわかるように、FPSのインジケーター類はテレビ画面の中に収まっている……ということは、単なるミラーリングなどではないようだ(担当者もどうやっているのかはまだ答えられないとのこと)。

公式サイトによれば3Dカメラとキャリブレーションソフトを内蔵していて部屋の形状に合わせた投影設定を自動検出するようだ。
ただ、デモでは壁面がほぼ真っ平らだったため、どの程度ちゃんと自動キャリブレーションが動作しているのかはデモではわからなかった。

こちらも製品版がどうなるのか気になる製品だ。

日本未発売のPS4/PC向け有線ゲーミングコントローラー「RAIJU」
まだ日本未発売のゲーミングコントローラーも展示していた。

まずひとつめは、PS4用のサードパーティーコントローラー「RAIJU」。
FPSなどの大会参加向けに、混線が発生しない有線仕様になっている。

持ってみた感触は、Xbox360のコントローラーに近い操作感で、触った瞬間にボタン類の感触の良さ、精度の高さがよくわかる。
人差し指で操作するアナログボタン(R2/L2)のストローク感も非常にスムーズ。
これはいいものです。

FPS向けにボタンのプリセットを変更できて、たとえばアナログスティックを「押す」という操作を別のボタンに割り当てることができる。
プリセットは複数登録でき、アナログスティック下のボタンで切り替えられる。
価格や約200ドル程度。

格闘ゲーム用アーケードコントローラー「PANTHERA」
格ゲー用のアーケードコントローラー。
上部のボタン配置がPS4用を意識したものになっている。
ボタン類は定評の高いサンワコンポーネンツ製のスイッチを採用。
メンテナンス性の高さも特徴で、ボタン一発で上部パネルを開いて、スイッチ類のパーツにアクセス、交換ができるようになっている。
価格はこちらも約200ドル。

これまでのRazer製品と比べるとかなり攻めたラインナップがお披露目された。
コンセプト的な製品が多く日本での発売は明言されていないものの、昨年からゲーミングデバイス以外も日本への展開に力を入れているメーカーだけに、期待したい。

文● イトー/Tamotsu Ito

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