PS4 Pro&PS VRの安定供給はいつ? SIEのアジア戦略キーパーソン・織田博之氏と江口達雄氏に聞く、現状と今後の展望

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●台北ゲームショウ会場でPS4 Pro&PS VRを販売!
2017年1月19日(木)〜1月24日(火)、台北世貿中心(台北ワールドトレードセンター)にて開催中の台北ゲームショウ2017。
一般公開日の初日となる2017年1月20日には、ソニー・インタラクティブエンタテインメント台湾(SIET)ブースでオープニングセレモニーが開催。
ソニー・インタラクティブエンタテインメントジャパンアジア デビュティプレジデント(アジア総括) 織田博之氏が登壇し、現時点でのPS4のセールス状況に関して説明した。

織田氏は、「PS4のセールスは全世界で5340万台を上回りました。
また、PS4のゲームソフトのセールス総数も4億本以上(4億910万本)に達しました」とし、ゲームファンへの感謝を述べたうえで、「2016年は実りある商品ラインアップを完提供できた1年でした」と、薄型のPS4や性能をより向上させたPS4 Proそして、PS VRを発売した1年間を振り返った。
ただし、PS4 ProとPS VRについては、供給台数が不足して購入希望者の需要に応じられなかった点を謝罪。
商品の安定供給を図ることと、台北ゲームショウの物販エリアで、3000台のPS4Proと、1000台のPS VRを販売することを発表した。

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●ステージ後に行われたメディア共同インタビュー取材の模様
Q1台北ゲームショウ2017のインディーゲームエリアにはバラエティーに富んだインディーゲームが出展され、多くのインディーゲーム開発者がPS VRへの作品提供を望んでいます。
この点について、現状ではインディーゲームに対する審査と技術サポートはどうなっていますか?
織田博之氏(以下、織田)インディーゲームを含め、今後、PS VRにはより多くのゲームを出していく予定です。
ゲームソフトの数が多くなると、それだけゲーム内容の多様性も豊かになりますから。
VRのゲームは酔うことが心配だ、という声がよく聞かれますが、これは技術を高めることによって改善できます。
PS VRで遊べるゲームの質と量は、どんどんよくなると思います。

江口達雄氏(以下、江口) SIETには、資策会(Institute for Information Industry)や台北電腦公會(Taipei Computer Association)といった団体との技術提携があります。
提携を利用して、これまでもゲーム開発者向けのセミナーを開いてきました。
台湾のインディーゲーム開発業者の方々には、こうした技術セミナーに積極的に参加していただくことを期待しています。

Q2PS4 ProとPS VRの会場販売が大盛況のようですが(注:PS4 Pro、PS VRの物販は1月20日〜22日の予定だが、1月20日〜21日販売分はいずれも午前中に終了)、この人気ぶりは、台湾市場にこれらの商品がないことの裏返しのようにも思います。
今後は、どのようにユーザーの需要に答える予定でしょうか。

江口まずは、台湾のゲームファンの皆様にお詫びします。
私は10年ほど台湾で仕事をしていまして、台湾の皆さんがPS4 ProやPS VRのような商品に強く惹かれるであろうことを予想していました。
そのため、かなり多くの数量を用意したつもりでした。
ただ、実際には我々の予想を何倍も上回る方々に、商品購入を希望いただいている状況になってしまっています。
2016年の各商品の発売以来、台湾市場にはかなり多くの数を出荷していますが、それでも店頭で見つけることが難しく、ネットショップでも売り切れの状態が続いています。
今回、我々が台北ゲームショウ向けにPS4 ProとPS VRの在庫を揃えたのは、そうした状況に対するせめてもの誠意とお考えください。

織田私も、まずは皆様にお詫びします。
しかし、ひとつだけ確実にお伝えしたいことは、我々はわざと生産量を絞ることはしていないということです。
PS4 ProとPS VRについては、現段階では台湾に限らず世界中のどのマーケットでも、供給が需要に追いついていません。
材料調達や生産力を強化して供給量を増やし続け、皆さまの需要に答えられるように今後も努力していきます。
近いうちに、供給の安定化を図れればと思います。
本当にすいませんが、もうしばらくお待ちください。

Q3江口さんは、台湾での仕事が10年になるとお話しされていましたが、2017年の台湾市場について、どのようなチャレンジをしたいとお考えでしょうか。

江口台湾に来て10年、SIETの総経理(プレジデント)になって4年ほど経ちますが、私は首尾一貫して、我々とゲームファンの距離をもっと縮めるべきだと思っています。
台北ゲームショウもその機会のひとつで、我々が台湾のゲームファンの皆さんと直接交流する場所ですよね。
コミュニケーションを深め、皆さんといっしょに楽しむという考えかたはこれからも変わりありません。
また、いまは台湾でもゲーム実況がとても流行っています。
私たちも、実況主たちとさらに協力関係を深めて、ゲームのおもしろさや、プレイステーション4の楽しさを紹介できればと思っています。
2017年は、もっと幅広いユーザー層に注目いただけるように、よりよいコンテンツを提供させていただきたいです。

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