IGNグローバルに聞く:世界はNintendo Switchをどう見るのか
3月3日に発売されるハイブリッドゲーム機、Nintendo Switch。
日本では人気が凄まじく、予約が殺到して軒並み予約終了となった。
「ゼルダの伝説」の完全新作(3月3日発売)や「スプラトゥーン2」(今夏発売予定)といった大作のリリースも、日本のファンがローンチタイトルの少なさについて感じる不安を和らげてくれている。
しかし日本以外の世界ではどうだろうか? IGN JAPANは9つの国・地域のIGNチームにそれぞれの感想を聞いてみた。
発売を前にして、欧州ではどんなことがささやかれているのか? 正式発売がされない地域のゲーマーはどう思っているのか? それぞれの地域でどういうゲームが歓迎されるのか? そして、Switchは果たして成功するのか? 世界各地の意見を聞いてみよう!
Switchはどのように受け止められるのか
「間違いなく、人々は興奮しているよ。
予約が終了したチェーン店も多い」とIGN Australiaのエンターテインメント・エディター、ルーシー・オブライエンが言う。
「みんなの感想は他の多くの国と同じだ。
つまり、ローンチタイトルのラインアップは貧弱だが、ハード自体が魅力的だってことだ」
フランスでは肯定的な意見も多いが、好評一辺倒というわけではない。
IGN Franceのエルワン・ラフレウリエル編集長はこう語る。
「いつものように、任天堂のファンとそうでない人とでは意見が分かれている。
任天堂にあまり関心がない人でも色々言うからね。
主に価格とローンチタイトルの少なさについては批判が多い。
より充実したゲーム体験をするためには追加で色々買う必要があるから、さらにお金がかかる」
「しかし、やはりみんな興味を持っているよ。
ソニーとマイクロソフトと違って、ゲームに集中し続ける任天堂の姿勢は素晴らしい。
Switchは、今まで私たちが慣れているゲームに加えて、新しくユニークなゲーミングを提供してくれる」
IGN Greeceのゲーミング・エディター、シフィーズ・ハブレダキスもローンチタイトルについての不安を述べる。
「Switchが大きな(マルチプラットフォームの)AAAタイトルを動かすだけの能力があるのか、みんな疑問に思っているよ。
そして、もし動かせるのであれば、いつそういったタイトルがSwitchにやってくるのかもね。
でもSwitchの新技術がすごいと多くの人は思っているし、その携帯性を評価している」
IGN USのホセ・オテロは米国のゲーマーもサードパーティタイトルのラインアップについて懸念していると話す。
「Switchのプレゼンテーションで、任天堂は『スーパーマリオ オデッセイ』や『スプラトゥーン2』などのファーストパーティタイトルで大評判を取ったし、1年目に出るゲームの多様性も良かった。
でも、UbisoftやEAといったサードパーティのスタジオからのサポートが、現時点ではとても十分とは言えないね」
IGN Polandのニコラ・ホーンによると、「ゲーマーがJoy-Conのサイズと対応するゲームの少なさを批判している。
コントローラーは自分の手には小さすぎると文句を言う人が多いね。
Wii Uの轍を踏んでしまい、あまり売れない任天堂ハードになるのではと多くの人は考えている」そうだ。
実は、Joy-Conとその小さいボタンについての懸念は、欧米メディア全般に見られるものだ。
一般に失敗だったと理解されるWii Uの教訓も、人々の疑念を煽り立てる。
ホーンは「まずは様子見、という人が多いだろうね。
発売後、本当に買う値打ちのある商品なのかを見極めている」と言う。
ポーランドと同様、南アフリカでも任天堂のゲーム機はPlayStationとXboxのプラットフォームほどの人気はない。
しかし、IGN Africaのエグゼクティブ・エディター、ザイド・クリエルは楽観的な見通しを述べる。
「とても忠実なマリオの追随者たちがいるし、Wiiはここでも大成功だったよ。
PS4とXbox Oneに比べて不利な立場にあるのは事実だが、任天堂の新しいゲーム機に対して明白な期待感が漂っている」
「一般の人がコンソールを実際に体験する機会があったのも大きい。
イベントを通じて多くの人はSwitchが面白いゲーム機かもしれないと思うようになった」
任天堂に恵まれない国々
一方、任天堂のサポートが行き届いていない地域もある。
Switchが3月3日に発売されるのは、日本の他、「米国、カナダ、欧州主要国、豪州、香港など」に限られる。
他の地域のゲーマーはどう思っているのだろうか?
マレーシアやシンガポールをカバーするIGN