任天堂復活がLGエレクトロニクスに与える教訓(2)
だが10日以上咲く花は珍しいという。
任天堂はモバイル環境に順応できずこの5年間営業赤字を繰り返し深い不振のどん底に陥った。
市場からは忘れられ、任天堂もやはりモバイル時代の不適応者の烙印を押された。
そんな任天堂が今回は「ポケモンGO」を出しモバイルの強者として帰ってきた。
「ポケモンGO」はグーグルのスタートアップ企業でソフトウェアを開発するナイアンティックの拡張現実(AR)技術と任天堂の人気キャラクターのポケモンを融合したモバイルゲームだ。
スマートフォンでこのゲームアプリを実行した後実際の場所にかざせば画面にポケモンのキャラクターが出てきて現実のようなゲームができる。
業界1位でも産業環境の変化により没落したノキアの前轍を踏まず任天堂のようになる秘訣は何だろうか。
その生命力は絶え間ない革新だ。
任天堂は1889年に花札を作っていた小さい会社から出発した。
そうするうちにコンソールゲームで人気を呼びポケモンという強力なキャラクターを作って知的財産権のパワーを振り回している。
今回第4次産業革命の波に乗った原動力もやはり産業環境が変わるたびに変身した適応力という話だ。
任天堂の度重なる進化は力を失ったLGエレクトロニクスには奮発の契機だ。
どうせ放棄できないのならばスマートフォンの不振を挽回する道は一歩先を行く画期的な突破しかない。
それにともなう努力と能力はLGエレクトロニクスの役割だ。
サムスン電子も気楽なはずはない。
アップルとのトップ争いが激しく、ファーウェイ、シャオミ、レノボのような中国企業から集団追撃にあっている。
LGであれサムスンであれ中国とのハードウェア格差はますます狭まるほかはなく、独自にアプリ生態系を構築したアップルに比べソフトウェア競争力は貧弱だ。
過去10年間に韓国の電機電子産業を率いてきたスマートフォンの基盤が弱いことこの上ないという話だ。
モバイル時代の不適応者だった任天堂がまた帰ってきたのを見れば機会はいくらでもある。
韓国の電機電子産業の片翼としてLGエレクトロニクスの大反転を期待してみる。
キム・ドンホ論説委員