<ポケモンGO>アウシュビッツ博物館を舞台は「不適切」

◇製作者側に改善求め、製作者がポケモン削除に同意
任天堂などが開発した世界の街中でキャラクターを探すゲームアプリ「ポケモンGO」を巡り、ホロコースト(ユダヤ人大虐殺)が行われたポーランドの強制収容所跡地の博物館が、犠牲者をしのぶための同館がゲームの舞台になっているのは「不適切だ」として製作者側に改善を求め、承諾を得たことが分かった。
今後も世界中から製作者側に同様の抗議が相次ぐ可能性がある。

ポケモンGOはスマートフォンの位置情報機能を使ったゲーム。
世界各地の街中などでスマホのカメラを起動すると、画面に映った現実の景色に多様なポケモンが現れる。
利用者は世界中でポケモンを探し、捕まえるなどして遊ぶ。
6日に米国など数カ国で配信され、爆発的人気を誇っている。

ところが、ポーランドのアウシュビッツ強制収容所跡地の博物館でもアプリを使用するとポケモンが表示されることが判明した。
複数の利用者が同館で発見したポケモンの画像をツイッターで投稿するなどしたためだ。

博物館の広報担当者は、毎日新聞の取材に「ホロコーストの犠牲者のための博物館で(ポケモンの)ゲームをするのは不適切だ」と強調。
製作者にポケモンが同館に出現しないよう要請し、同意を得たという。
担当者は「今後はポケモンは現れないと信じている」と話した。

米国ではポケモンが現れる民家に利用者が集結したり、ポケモンが現れる場所で利用者を待ち伏せする強盗事件が発生したりしている。
過激派組織「イスラム国」(IS)と戦う米国人義勇兵がイラクでポケモンを「発見」し、フェイスブックに画像を掲載した例もある。
ポケモンGOは、日本でも今月中に配信される予定。

ポケモンブランドを管理する株式会社「ポケモン」は「抗議を受けた場所にはしかるべき対応をとると聞いている」としている。

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