ポケモンGO過熱警戒 静岡県内の学校や施設
米国などで爆発的な人気を集める一方で、熱中し過ぎるプレーヤーによるトラブルも続発しているスマートフォン向けゲーム「ポケモンGO(ゴー)」。
国内配信を前に、静岡県内の学校や文化施設、交通機関などの関係者は、歩きながらスマートフォンを操作する「歩きスマホ」による事故やプレーヤーの不法侵入などを懸念し、対策に頭を悩ませている。
専門家は特に子どもがトラブルに巻き込まれないよう注意を呼び掛ける。
静岡県教委は登下校中のゲームプレーによる交通事故の発生を心配する。
児童、生徒らが道路を歩いたり、自転車に乗ったりしながら機器を操作しないよう、県内の学校に指導強化を呼び掛ける方針。
静岡市清水区の静岡サレジオ小中高は「ポケモンGO」の使用について注意を呼び掛けるメールを保護者に配信することを検討している。
静岡市駿河区の静岡県立美術館は、ゲームプレーヤーが多く訪れ、作品に触れたりすることを懸念する。
坂田芳乃副館長は「多数のプレーヤーが来館する状況になった場合は、作品の保護について検討する必要もあるのでは」と語る。
駅構内での「歩きスマホ」による事故を警戒するのはJR東海静岡支社。
危険性を周知するポスターや構内放送で注意を喚起する方針。
県内で安全なインターネット利用に関する教室などを開いている焼津市のNPO法人「イーランチ」の松田直子理事長は子どものトラブル防止の大切さを指摘し、「保護者が『ポケモンGO』の利用に関する家族内のルールを設定したりすることが重要になるのでは」と話した。
<メモ>ポケモンGO人気シリーズ「ポケットモンスター」のスマートフォン向けゲームで、任天堂と関連会社のポケモン(東京)、米ゲーム会社ナイアンティックが共同開発した。
衛星利用測位システム(GPS)を活用し、利用者が特定の場所を訪れることで架空の生き物「ポケモン」を画面上で捕まえることができる。
基本的なプレーは無料で、ゲームを有利に進めるためのアイテムは有料。
米国とオーストラリア、ニュージーランドで今月6日に配信が始まった。