ポケモンGO、京都・滋賀熱チュウ 若者ら足運ぶ有名社寺

downloaddata_719.jpg

世界中で大人気のスマートフォンゲーム「ポケモンGO」。
国内配信が始まった22日、国内外の旅行者でにぎわう京都や滋賀の観光地でも熱中する若者が続出した。
■府教委、児童への影響研究
世界遺産の東寺(京都市南区)では、大勢の人々が夢中でプレイした。
東山高3年澤田一弥さん(18)=右京区=は、ゲームの元祖となった任天堂の携帯ゲーム機用ソフト「ポケットモンスター」に東寺がモデルとなった場所が登場するため、足を運んだ。
同じ理由で友人と訪れた西京高3年奥田修平さん(18)=山科区=も「外で遊ぶ感覚が新鮮」と境内を歩き回った。
清水寺(東山区)界わいでも、国籍を問わず大勢の人々がゲームに興じた。
大津湖岸なぎさ公園(大津市)で妻と遊んでいた同市の会社員市村賢(すぐる)さん(29)は、魚やアヒルを模したモンスターを捕まえたという。
「お寺巡りが好きなので、石山寺や近江神宮にはどんなポケモンが出るか興味がある」と期待を高めた。
ゲームはあらゆる場所が「舞台」となる。
このため多くの観光客や参拝者が訪れる社寺側はトラブルを警戒し、神経をとがらせる。
東寺は「礼拝場所のお堂内で遊ぶのは控えてほしい」と呼び掛け、迷惑行為が増えれば境内での利用禁止も検討するという。
八坂神社(東山区)も「神社はあくまでお祈りの場所。
ゲームで静かな空間を壊す恐れもある」と話す。
比叡山延暦寺(大津市)では、御堂など撮影禁止の場所がある。
担当者は「御堂にスマホを向けると撮影と勘違いして注意することもある。
敷地内には階段が多く、足を踏み外す可能性も」と注意を促した。
子どもも利用するため、教育委員会は対策や指導方法の検討を急ぐ。
京都府教委は、職員がゲームを体験し、子どもへの影響について研究を始めた。
学校教育課は「具体策はこれからだが、夏休み中で、子どもや保護者にどう注意点を伝えるかが難しい」と頭を悩ませる。
京都市教委も8月に開く教員対象の生徒指導研修会で、対応について触れる予定だ。
行政では、府の山田啓二知事が「地元企業がまた大きなヒット作品を誕生させ、府にとっても大変ありがたい」とし、京都市の門川大作市長も「(歩行者と公共交通優先の政策)『歩くまち京都』を進める新たな要素になる」と歓迎した。
一方、市は歩きスマホをする人が増加するとみて、市営地下鉄で注意喚起の放送回数を増やし、列車案内表示器での呼び掛けも開始。
後祭の宵々山でも、市などでつくる「祇園祭宵山会議」のスタッフが見物客に歩きスマホをやめるよう呼び掛けた。

You may also like...