日経平均は小幅続落、一時150円超高も下げ転換 任天堂ストップ安
[東京25日ロイター] – 東京株式市場で日経平均は小幅に続落した。
良好な外部環境を好感した買いが先行し、前週末比で一時150円超高となる場面があったが、短期的な過熱感は継続。
日米の金融政策イベントを前に、上値追いに慎重な姿勢が見られた。
次第に先物主導で売られ、指数は後場に下げに転じた。
また任天堂<7974.T>はストップ安で終了した。
前週末の米国株高に加え、外為市場でドル/円が106円台後半まで円安が進行したことが日本株の支援材料となった。
22日に四半期決算を発表した日本電産<6594.T>の上昇も、市場心理に好影響を及ぼした。
ただ、全体相場の商いは乏しく、東証1部売買代金は2兆0300億円強にとどまった。
大型株で構成されるTOPIXコア30<.TOPXC>は0.36%安となり、下落率は日経平均(0.04%)を上回っている。
前週末時点で騰落レシオ(東証1部、25日平均)が130%超と、参院選後の急ピッチな株高がもたらした過熱感が重荷となった。
週末に予定される日銀の金融政策決定会合で、政策判明後の株安反応を警戒する向きもいた。
高木証券投資情報部長の勇崎聡氏は「物価上昇に向けて日銀が切れるカードがほとんどないにもかかわらず、市場が緩和を催促する構図となっている」と指摘。
「緩和期待が裏切られるケースがこれまで繰り返されている。
会合が近づくにつれ、投資家が冷静になる動きが出てもおかしくはない」との見方を示している。
個別銘柄では任天堂が前週末比5000円(17.7%)安の2万3220円で取引を終えた。
スマートフォン向けゲーム「ポケモンGO」の配信をめぐり、連結業績への影響は限定的と開示したことで利益確定売りの動きが広がった。
売買代金は2675億円と、前週末から大幅に減少した。
イマジカロボット<6879.T>、サノヤスHD<7022.T>など関連銘柄の一角もストップ安となった。
一方、無電柱化策推進への期待がにわかに広がり、沖電線<5815.T>など電線関連が大幅高。
中小型のテーマ株に対する物色意欲をうかがわせた。
22日に業績予想の上方修正を発表した富士通ゼネラル<6755.T>は上場来高値を更新した。
東証1部騰落数は、値上がり1166銘柄に対し、値下がりが697銘柄、変わらずが105銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 16620.29 -6.96
寄り付き 16655.81
安値/高値 16612.33─16778.65
TOPIX<.TOPX>
終値 1325.36 -2.15
寄り付き 1330.59
安値/高値 1324.12─1339.06
東証出来高(万株) 168540
東証売買代金(億円) 20314.57
(長田善行)