JR九州上場、「順調な船出」 鍵は非鉄道事業 売買代金首位2736億円

念願の上場を果たしたJR九州の株価は25日の東京株式市場で終日、売り出し価格を上回って推移し、市場関係者からは「順調な船出となった」との声が聞かれた。
すでに上場しているJR本州3社とは事業構造が異なる中、利益の源泉である非鉄道事業の成長が株価の行方を左右しそうだ。

JR九州の青柳俊彦社長は上場初日の取引終了後に福岡市の本社で記者会見を開き、株価が堅調に推移したことに「評価してもらい非常にほっとした。
上場は大成功という思いだ」と述べた。

25日のJR九州株の売買代金は2736億円で東証1部の首位となり、2位の任天堂の3.5倍に達し、東証1部の売買代金全体の約13%を占めた。
松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリストは「個人投資家の間では配当水準などで人気が高い」と指摘した。

上場支援で中心的な役割を担う主幹事証券会社によると、17日に売り出し価格が決まる前に国内外の投資家の需要申告を積み上げた結果、購入希望は売り出し株数の約9倍と、強い引き合いがあった。
抽選に外れて売り出し株を入手できなかった個人投資家が買いを入れたことも、堅調な値動きを支えたとみられる。

今後のJR九州の株価について、窪田氏は「利益を生み出す非鉄道事業をいかに伸ばすかが鍵を握る」と話した。

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