任天堂株価急騰も一転大幅下落、任天堂は「ポケモンGO」で儲からないのか?
しかし、課金はアンドロイドやiOSなどスマホOSのインフラで行われますから、ナイアンティック社はグーグルやアップルと収益をシェアしなければなりません。
ライセンス料は残りのお金から支払われるため、仮にポケモンGOが1000億円程度の売上を達成しても、任天堂は推定で100億円程度しか売上と利益を上乗せできないと思われます。
任天堂の2016年3月期の売上高は5045億円、営業利益は329億円ですから、何もないよりはマシですが、ポケモンGOで大儲けというわけにはいきません。
大幅な業績拡大を期待して株を買っていたのだとしたら、失望に変わってしまうのも無理はないでしょう。
しかし今回のゲームが直接収益に関係しないからといって、ポケモンGOの効果が低いと断言するのは早計です。
任天堂にはマリオという強力なキャラクターがあり、ポケモンGOと同じようなゲームを開発することは難しいことではありません。
しかも、仮想現実を使って屋外に利用者を駆り出すゲームは、コンビニやファストフード店などとのタイアップがしやすいという特徴もあります。
課金アイテムの売上に加えて、こうしたリアルビジネスとの連携や、利用者の行動履歴の活用などビジネスが広がる余地はたくさんあります。
最終的なポテンシャルがどの程度あるのかを見極めるためには、もう少し時間が必要でしょう。
(The Capital Tribune Japan)